甲子園初勝利は巨人戦 伝統の一戦での六甲おろしは格別!
注目の新監督同士の初対戦は阪神の聖地甲子園。昨日の試合後に、勝つぞ!とナインにハッパをかけた勢いそのままに、完勝してくれました。しかもその勝利に導いてくれた投の主役は復帰の藤川。先発して4回を1失点とニュー藤川を披露です。
トミージョン手術を受けた後だけに、かつてのわかっていても打てないストレート一本やりではなくなりました。変化球を交えながら、緩急をつけ打者16人で三振は一つ。先発として試合を作る為の見事なモデルチェンジです。おそらく開幕第3戦の日曜日に、日本復帰の初公式戦デビューを迎えると思いますが、休日だけに観客も入るでしょう。
積極性が生んだ怒涛の6連打
投の主役が藤川なら、打の主役はたくさんいます。4回裏の攻撃はあまりにも見事でした。先頭の狩野がレフトにクリーンヒットを放つと、それを合図とばかりに6連続シングルヒットであっという間に5得点。高山、横田、小宮山、鳥谷、西岡とすべての打者がファーストストライクにバットを出していました。
たかがオープン戦ですが、巨人先発内海には阪神打線がいやらしく映ったはずです。もちろん公式戦なら、もう少し間を取ったり、投手交代もあったことでしょう。それでも単調に陥ってしまったかつての巨人エースが、なす術もなく打たれているのを見ていて、昨年の屈辱的シーンが脳裏をよぎりました。
阪神能見、巨人内海で始まった東京ドームでの伝統の一戦です。3-0でリードして、ほぼ完ぺきに抑えていた能見が突如崩れ、巨人打線に1イニングで12点もとられてしまったあの試合です。なにせ、昨年、対戦成績で大きく水をあけられ借金7を背負わされた巨人に対して、今年は違うぞ、という専制パンチは後々効いてくるはずです。
またこの6連打でもしっかり参加した高山ですが、またしても評価をあげました。内海からのヒットもそうですが、2本目のヒットは、巨人が誇るタフネス中継ぎ左腕の山口投手からでした。おそらく今シーズン何度も対戦がある投手です。甘い球ではありましたが、しっかりセンター返しで強烈なインパクトを残しました。
次打者のライバル横田は、完全に崩されてワンバウンドの変化球に空振り三振で、ちょっと格の違いを感じるほどです。もう断言して言えますが、高山は怪我さえなければ開幕スタメンでしょう。
貴重な阪神タイガースの中継ぎ右腕はまだまだ課題が
昨日、金田投手が右のセットアッパー候補として、いいピッチングをしました。今日は2年目の守屋投手が登板しましたが結果はさておき、内容はイマイチのように見えました。右のサイドスローと言う貴重な存在ですが、やはり課題は左バッターです。アウトにはなりましたが、ピンチの場面で、立岡にはヒット性のレフトフライ、重信のサードゴロはファインプレーに救われた感があります。
次のイニングで、巨人田原がマウンドに上がりましたが、同じサイドスローでも経験の差が出ていました。さすが昨年後半、試合に出続け防御率1点台をキープした投手です。まだまだ駆け出しの守屋投手も、同タイプとしてぜひ見習ってほしいところです。