阪神タイガース、ついに実践スタート!アピールできたのは誰か?
さすがの開幕投手候補に新戦力
宜野座の一軍は紅白戦、安芸の二軍は韓国ハンファとの練習試合が行われました。
いよいよ実戦モードです。一軍最初の紅白戦のマウンドには、なんと藤浪がいました。
この2月にいきなり開幕投手候補が先発するとは正直思っていませんでした。
二軍は6-0の快勝。ノーサインでしたが掛布二軍監督は手応えを感じたようです。
中でもドラフト6位の板山が、4打数3安打1打点と暴れまくり昇格の最優先候補に
据えたようです。
一方、藤浪は奇しくも同日にアメリカ大リーグへ挑戦するために、日本を発った前田健太に
エールを送るような快速球を披露してくれました。初回から150キロを超える
直球をバンバン投げ、2回を1安打無失点で上々のスタートを切りました。
最速はこの時期でなんと156キロ!
シーズンには160キロも出るんではないかと言う期待感です。一方、先発ローテーションを
争う左腕2名は、アピール失敗に終わりました。先発の5,6番手を藤川らと競う岩崎、岩貞が
揃って登板するも、ともに長打を浴びて失点。たかが紅白戦とはいえ、レギュラーが確保
されていない選手たちにとっては次がありません。
打撃陣も練習試合とはいえ、まず一本が出るとほっとするでしょう。セカンドのレギュラー
一本目指してキャンプスタートした西岡はまさにそんな心境でしょう。2打席目にクリーンヒットを
打って一安心。新外国人で5番サードを狙うマット・ヘイグもマルチ安打に打点つきの満点デビュー。
評判通りの広角打法に、スタンドの厳しいファンからも熱い声援が飛んでいました。ヘイグが5番
として機能すれば、4番ゴメスとのコンビはかなり脅威になると思います。また、紅白それぞれで
マスクをかぶった正捕手候補は、まず坂本のアピールが目立ちました。
ドラフト2位で阪神に入団した坂本捕手は、得意のインサイドワークではなく、課題とされている
バットで結果を出しました。初のバッターボックスでタイムリーと実戦向きを証明。
この日、藤浪とバッテリーを組んだ正捕手候補の梅野もうかうかしていられません。
若手も頑張っています。北條は藤浪の152kmのストレートに負けず鋭い打球で
三遊間を抜けば、次打席では岩崎の変化球をセンター前にタイムリー。
陽川は岩貞のインコースの球を完璧にとらえ紅白戦第1号を放つなど
若手も頑張っています。
また、紅白戦には出ていませんが福留はランチ特打で87スイングで31本の
柵越えをみせこちらも好調のようです。
ファンサービスも金本流
今日の見ものは、紅白戦前に行われた金本監督と下柳臨時投手コーチの3打席限定
ガチンコ対決でもありました。ともに2003年、2005年の優勝に大きく貢献した
アラフィフ同士の対決は、結果3打数1安打で金本監督の勝ち。
打撃陣の勝利で紅白戦後の練習は、投手陣だけになりました。しかし往年のファンにとっては、
対決前の試し打ちで魅せたパフォーマンスこそ心の底から笑わせてくれました。
その時、ショートのポジションには田中秀太スカウトがついており、正面のゴロをファンブル(たぶんわざと)。
それを見たマウンド上の下柳は鬼の形相でグラブを叩きつけるという、2007年シーズンで実際に
起こったプレーを再現したのです。
先日テレビのプロ野球珍プレー特番で放送されたので、知っている人も多いでしょう。
スタンドは大爆笑。しかし、金本監督のキャンプ仕掛けは本当に多いです。
ファンサービスの一環でもあり、練習に笑顔がこぼれるような計らいですが、
なんとなくチーム全体が明るくなったような気もします。
勝負の世界ですから、真剣に勝たないと駄目ですが、メリハリも重要です。
緊張と緩和、アメとムチ、金本監督の超変革はもうかなり始まっているのかもしれません。