巨人キラーの可能性を感じる3年目左腕に注目
直球のキレはいい時の成瀬のよう
岩崎優。阪神が期待する3年目の左腕である。2013年ドラフト6位という
下位指名ながらも1年目から先発として育てられ、初登板で5回無失点、
初登板初勝利を飾る。
以降もオール先発で起用され、5勝をあげてくれました。2年目の昨シーズンも、
同じくオール先発で15試合に起用され、3勝10敗と大きく負け越しはしたものの、
防御率は3.51と合格点を残しました。
ちなみに初年度の防御率も3.50と大きく崩れないのが特徴の一つです。
10敗と言う結果は、打線との兼ね合いでもあったことが大きいでしょう。
勝負の3年目も、ローテーションの一角として5番手以降のイスを藤川、秋山、
岩貞らと争っています。
ですが、実績から言ってもほぼ間違いなく5番手には入ってくる逸材です。
むしろここ数年衰えが見えてきた能見よりも、この24歳左腕の方に期待をかけてしまいます。
150キロの速球を持っているわけでもなく、絶対打たれないウィニングショット的な
変化球があるわけでもありません。独特なピッチングフォームで、球の出所がみえにくく
打者にとっては打てそうで打てないもどかしさを感じるような投手です。
まさにロッテ時代の2007年に、16勝1敗という驚異の貯金15を一人でたたきだした
成瀬善久のようです。そこまでとは言わないまでも、今シーズンは規定投球回数の
クリアをぜひ目指してほしいです。
いきなりの高い目標ですが、まずは100イニング、そして次は143イニングという目標を
立てて最終的には達成を望みます。そのくらい投げられれば、勝ち星もきっとついてくるはずです。
岩崎の巨人キラーとしての片鱗
この岩崎投手、個人的には巨人キラーとしても立ちはだかれる存在だと思っています。
昨年シーズンの対戦はたった1回でした。終盤の9/22に先発して6回4安打1失点。
この試合はゲーム差なしの2位3位直接対決であり、相手はエース菅野、0-3の完封負けでした。
6回でマウンドを降りましたが4安打中2本は内野安打で、まともな当たりはタイムリーとなった
坂本の2ベースだけでした。初物に弱いと言われる巨人だけに、初対戦の岩崎を打ちあぐねたように
見えますが、ことごとく振り遅れや打ち損じをしていましたので、一歩間違えれば逆のスコアに
なっていてもおかしくありませんでした。
次の対戦はクライマックスシリーズ初戦に、初の中継ぎ登板でした。0-2と劣勢の中、7回表に
先発藤浪の代打による打点で同点に追いついた後の大事な登板です。
ここでも2回1安打無失点という結果を残しバトンをつなぎました。外野にボールを飛ばされることなく
ほぼ完ぺきに抑えました。たった2試合の結果で結論付けることはもちろんできません。
ですがチームにとってなぜか苦手な投手というものは必ずいます。だからこそ○○キラーなんて言葉が
生まれるのです。2試合ともかなり重要な試合でもありましたので、大舞台にも強い選手です。
2016シーズンは、岩崎にはぜひ巨人キラーを襲名してほしいです。というのも昨年のタイガースは、
9勝16敗と大きく負け越しました。
はっきり言ってジャイアンツに勝ち越せないと優勝もないでしょう。
藤浪とメッセンジャーの2枚看板がともに4敗と結果を残せなかった巨人戦で、結果を残し続ければ
もう先発5番手とは言わず3番手あたりに格上げになっているはずです。