とあるブロガーさんから
相談があった
ブロガーさんの許可を頂いたので
相談の内容と対処について
シェアしたい
小6女子と中2男子の2人の子がいます。
2人とも反抗期に入ったのか
親として対応が大変です。
「ああ言えば、こういう言う」
など口答えもしてきます。
特に勉強や生活面では
すべて反抗してくる状態です。
この反抗期は
一体いつまで続くのかと思うと、
憂鬱になります。
どうすれば、子どもを
言い聞かせることが
できるでしょうか?
子どもの反抗期は一般に、
「第1次反抗期が1歳〜3歳半、
中間反抗期が5歳〜10歳、
第2次反抗期が11歳〜17歳で、
特に思春期と言われる時期とも重なる
第2次反抗期は、
子どもたちは理由のわからない
イライラを抱える期間」
と言われている
確かにその通りかもしれないが、
僕は異なった視点を持っている。
これまで2500人以上の
子どもたちを直接指導し、
保護者の方から相談を受けてきた
経験に基づく話にはなるが
「子どもの反抗期」は、
もしかしたら
「親のイライラ期」なのかもしれない
ということだ。
特にブロガーさんのお子さんの
年齢からすると第2次反抗期だが、
それは子どもが反抗期だから
反抗しているのではなく、
親がイライラ期だから、
子どもを反抗する状況に
してしまっているのかもしれないのだ
だから
「子どもをどうやって言い聞かせるのか」
ではなく、
「親が自分の今の状態を理解すること」が
現在の状態を解決する近道だと考える
通常、子どもの反抗期と
親のイライラ期の関係には
次の2つのケースがある
(1)子どものイライラに
親が巻き込まれ、
親が余計なことを言ったり、
やったりして子どもが
反抗し親がイライラ期に入るケース
親が子どもに巻き込まれる場面は
多々ある。
これは第1次反抗期から
中間反抗期では特にそうだ。
子どもはまだ自分の感情を
コントロールすることはできず、
本能のおもむくままに
行動と発言を繰り返すことが
少なくない。
そのとき親が、
子ども視点ではなく、
大人視点で対応してしまうと
イライラが発生し、
子どもには通じない理屈や力技で
子どもに言うことを
聞かせようとする。
しかし、大抵は、
子どもの猛烈な反発にあい、
失敗に終わる。
このような日々が一定期間続くと
「親のイライラ期」に入る
(2)親がもともとイライラ期であるため、
子どもの短所や欠点、
不足点が目につき子どもに
「指示・命令・脅迫・説得」構文を
使った声かけが頻発することで、
子どもが反抗するケース
子どもが反抗するということは、
そもそも先に親が何か言ったり、
やったりしなければ、
子どもは反抗のしようが
ないということだ
保護者から受ける相談の多くは、
「子どもが反抗する場面」
から話が始まる
子どもの反抗の前に
“何か”があるわけだ。
では、その何かはなぜ起こるのか?
子どもが第2次反抗期と
言われる年齢帯はちょうど
親も大変な時期だ
子どもを育てて10年以上がたち
子どもの学校の勉強は難しくなり、
テストの点数が気になり、
成績なるものが出され、
部活や受験や進路を考え、
「もう○歳なんだから
これくらいできて当たり前」
という考えも芽生える
子どもがスマホを持つ時期でもあり、
ゲームや動画視聴などの
管理をどうするかも気になる。
このように親として
子どもに求めることが
かなり増えてくる
一方、親も日常の家事に加え
フルタイムの仕事をしていれば、
管理職として仕事場でも
責任とプレッシャーの中で
働いているかもしれない。
つまり、
親がイライラ期に入っている
可能性が高いのだ
ブロガーさんのケースはおそらく
(2)のケースだと考えられる
ではどうすればいいのか?
一般には、
子どもが反抗期に入ったら、
親は
「子どもの話をよく聞く、
否定しない、
すぐに怒らない、
子どもを信頼する、
見守る」
ことが大切と言われるが、
それができれば
誰も苦労はしない。
ましてや、
それができないイライラ期に
入っているのだから、
いきなりそのような対応は
できないと思う
まずは
「子どもの話をよく聞く、
否定しない、
すぐに怒らない、
子どもを信頼する、
見守る」
ことができる親の心理状態を
作らなければ、
いくら努力して
そのような振る舞いをしても、
すぐに元に戻ってしまうだろう
そこで、
そのような心理状態になるために、
「子どもの5つの特徴」について
認識してみてほしいのだ。
この5つがわかると、
親がイライラ期に入っていても、
子どもへの見方が
変わっていくと思う。
見方が変われば、
声かけや態度が
自然と変わっていく。
その結果、子どもの反抗は減り、
良好な親子関係を築くことができる
【イライラ期の親が知るべき子どもの5つの特徴】
(1)親は成長していないが、
子どもは日々成長している
親はすでに肉体的にも精神的にも
成長は鈍化しており、
それほど大きな変化は日々ない
しかし、子どもは変化の連続だ。
去年の子どもと
今年の子どもは
かなり変わっているはず
その変わっていることを見ずに、
親が抱いた期待と
目の前の子どもの状態を比較したら、
期待値は常に現実より高いため
いつまでも期待通りにはならない
今の状態がずっと続くことはない
必ず変わっていくものだ。
子どもは日々、
変化していくからだ
(2)子どもは「今」に
フォーカスしており
親は「未来」にフォーカスしている
大人になると
過去、現在、未来という
時間軸が出てくる
未来の概念があるから、
今は不安になり準備をする。
しかし、子どもはまだ
この時間軸が
確立していないことが
少なくない
すると、子どもは
「今」だけにフォーカスし、
今楽しいことだけ、
今やりたいことだけを
やる傾向にある
ブロガーさんの場合は
お子さんの年齢からして、
もうじき時間軸が
出てくるようになるが、
親がいつまでも先回りして
準備や声かけをしていたら、
子どもの自律は遅れるので
適度にされるのがよいと思われる
(3)子どもはまだたった○年しか、
この世界を経験していない
子どもが10歳なら、
たった10年しか
この世界を経験していない
しかも行動範囲と思考範囲が
狭い中での経験だ
そのような子どもと、
何十年も生きてきて
さまざまな経験をした大人では
思考の視点も深さも異なる
そのような異なる親子で、
バトルする、言い合いするのは
おかしさがある。
他人の子であれば、
そんなに本気で“戦う”ことはないのに、
我が子になるとなぜかバトルが始まる
それは感情が前面に
出てしまうからだと思うが、
そのようなとき、
ふと
「まだ○年しかこの世界を知らないからね」
と思い返すと、
冷静になれるときがあるはずだ
(4)子どもは自分の気持ちを
表現する適切な言葉を知らないし、
正確に表現もできない
子どもは、
大人ほどボキャブラリーが
豊富ではない。
だから、
自分の気持ちを
適切な言葉を使って
表現することができない。
例えばネガティブな状態を
表現する場合、
「やりたくない」
「嫌い」
と使用頻度の高い言葉を
使って表現するのみだ
その背景に自分が置かれた
事情があっても、
それを正確に表現することもできない。
すると親が問い詰めていくことになるが、
そのとき質問をするのではなく、
怒り口調で問うため、
子どもは心を閉ざしていく。
子どもの口から出てきた言葉は、
本音ではない可能性もあることを
知っておくといいと思う
(5)子どもは親のやっていることを
よく見ているし、話もよく聞いている
子どもは親のやっていることを
よく見てるし、言葉もよく聞いている。
例えば、手いたずらばかりしていて
話を聞いていない子に
「話をしっかり聞きなさい!」と
怒る人がいるが、実は子どもは
よく“聞いて”いる。
聞いてはいるが、
親が子どもに
「指示・命令・脅迫・説得」構文で
話した内容は受け入れない。
だから聞いていないと
勘違いしてしまうのだ
逆にこの特徴を活かす方法もある。
子どもに直接
言い聞かせる話をするよりも、
間接的に耳に入れる方法だ。
すると、子どもの心に伝わり、
行動することがある
例えば、頑固で
親の言うことをいっさい聞かない
夜ふかし型の兄がいたとき、
妹に「早寝早起きすると
翌日絶好調になるみたいよ」
と兄が聞こえるところで話をすると、
それを小耳にした兄は
いつしか行動が変わることがある。
これを間接話法と僕は名付けている。
このように、
直接言われるよりも、
横で話をしていることのほうが
気になるという
人間の特徴を活かす方法があるのだ
以上、子どもが反抗するのは、
単に反抗期だからという言葉で
片付けられるものではなく、
もしかしたら親が「イライラ期」に
入っているだけなのかもしれないという話だ。
もし、イライラ期であれば、
5つの子どもの特徴を
思い返してみてほしい。
すると気持ちが少し変わってくる
その結果、
「子どもの話をよく聞く、
否定しない、
すぐに怒らない、
子どもを信頼する、見守る」が
やりやすくなっていくと思うのだが
どうだろうか?