エピローグ420 | ぴのこ日記

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「あぁ、安心しろ」そう言って拓実君私の頬に触れてきた。が、すぐに手をひっこめた。「悪い、わざとじゃない、お前見てると急にしたくなっただけ、悪かった」別にいいのに。頬っぺたくらい何でもない。私は拓実君の耳捕まえて胸にくっつけた。

 

「拓実君、ドキドキしてるでしょ。さっきのあの手を合わせた時の私とても感動した。すっごくだよ」拓実君手を振り払って顔を胸に向け耳を当てた。

 

「ホントだ。ドックンドックンしてる。お前にはちょっと衝撃的過ぎたかな?あ、いや、悪い」そう言ってすぐ耳を離して元に戻った。これだっていいのに。変な気を起こしてのものじゃないし私がやったことなのに。拓実君ておかしな人。彼女がこうしてるんだから堂々とすればいいのに。

 

「拓実君てホント変わった人だね。私がこんなことしちゃダメなんだ」

 

「い、いや、お前にも言ったからよ、ヤらしいことはしないって。綺麗なお前に対する冒とくだって思うしな」

 

「冒とくってまた変な言葉使うな。私の言ったこともう鮮明に覚えてくれてるんだ」

 

「そりゃそうだ、誰よりも好きなお前が言ったことだもん、俺も身に染みて覚えてるわな」

 

「まぁいいや。拓実君が不届き者じゃなくて安心してる。拓実君はやっぱ私の王子様だ」

 

「わかったって。もうお前にも付き合いきれないわ。それよかどうする?まだ15時まで50分はある。だったら次行く公園身に行くか?俺らにもこの公園に何があるかって覚えとくのもいいことだし」

 

「わかった、公園行こう」拓実君また職員さんの所に行って確認取る。でも、そうちょくちょくしないといけないことなんだろうか?別にサボってるわけじゃないし些細なことに思えた。「いいってさ、行こ」

そうしてまた公園巡り始まる。若葉公園。5分程度で着く。ここはかなり広い公園だけど、遊技が滑り台しかなかった。どうせならブランコもつけてほしかったな。公園には児童たちが群がってた。この子たちとも児童たち連れて一緒に遊ぼう、そう思ってると、

 

「ここってかなり広いからかくれんぼとかには打ってつけの場所だな」

 

「そうだね。これだけ広いと思いっきり遊べるね」

 

「二人だけで今やるか、かくれんぼ?」

 

「拓実君・・・またバカなこと言ってる」

 

「冗談じゃない、お前とやりたい、かくれんぼ」真剣な顔つきの拓実君見て驚いた。彼のことホント読めない。真面目でいるかと思えばすぐくだける。中々彼がつかめない。でも今は真面目な彼。わかった、従おう。

 

「わかりました。やりましょう」

 

「よし、最初は俺が鬼。どっかに隠れろ」

 

「はい」言ったものの隠れる場所なんてない。・・・階段の横にある木々見つけたのでそこに蹲った。

 

「いっか、行くぞ」

 

「はい」遠くに声飛ばした。小さくて聞こえなかったかも。拓実君意にも解せず探し始める。でも簡単には見つからない。拓実君滑り台付近探したけど見つからないので公園の外の木々を探し始める。そんなとこ行ったって見つからないって思い思わず笑ってしまう。こういうのも楽しい。拓実君てかなりおっちょこちょいに思う。わざと見つかり難いとこ探してるなんてね。もちろん私が出てくるなんてことはない。そのまま探しまくってればいい。降参したって言ってくるのが待ち遠しい。そうして拓実君私のいる階段の横探して見つける。

 

「あー、翔子見っけー」大声で喋ったものだから周りの子供たちもびっくり。見つかっちゃったか。私が降参。