映画『ちゃわんやのはなし〜四百年の旅人〜』 | 我が家の本棚

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大好きな読書について書いてます。
お酒や音楽、趣味のバレエ、鉛筆デッサン、ナンタケットバスケット関連話も時々。


おはようございますー


先週末に映画を観に行きました



監督さんのお話を
ラジオで拝聴し感銘を受け
絶対観に行かねば!と
チェックしていた作品です
公開期間も上映館も限られていて
やっと鑑賞出来ました

場所はマイナーですが歴史あり、の

東中野にあるポレポレ東中野



あらすじは↓お借りしました


Story

わたしたちは、故郷を想い<未来>を

見つめる—

遡ること420年前、豊臣秀吉の二度目の朝鮮出兵の帰国の際に、主に西日本の大名たちは朝鮮人陶工を日本に連れ帰った。薩摩焼、萩焼、上野焼などは朝鮮をルーツに持ち、今もなお伝統を受け継いでいる。

 

薩摩の地では、島津家が彼らを厚く庇護をして苗代川という地に住まわせた。その中に沈壽官家の初代となる沈当吉がいた。以来、沈壽官家は研磨を重ね多彩な陶技を尽くした名品の数々を世に送り出し、世界中に “SATSUMA”の名が広がった。

幼少期に経験した言われなき偏見や差別の中で、日本人の定義とは何かと自身のアイデンティティに悩んだ十五代沈壽官を救った司馬遼太郎の至宝の言葉。

その十五代沈壽官が修行時代を過ごした韓国・利川にあるあるキムチ甕工房の家族は、十五代から学んだ伝統を守る意義を語る。沈壽官家の薩摩焼四百年祭への願い。

そして、十二代渡仁が父から受け継いだ果たすべき使命。​十五代坂倉新兵衛が語る父との記憶と次の世代への想いとは。


朝鮮をルーツに持つ陶工たち、その周囲の人々の話が交差し、いま見つめ直すべき日本と韓国の陶芸文化の交わりの歴史、そして伝統の継承とは何かが浮かび上がる。




期待通りの濃い内容で大満足
第十五代のお人柄はもちろん、
沈壽官窯の作品の素晴らしさが
大画面いっぱいに映し出され
400年家業を継承しているという
揺るぎない事実、歴史を
肌で感じることが出来ました
朝鮮から連れてこられた陶工達が
日本にもたらしてくれた文化革命
偏見や差別を乗り越えて
強く日本人である と
弛まぬ努力と研鑽のもと
華開いた薩摩焼
鹿児島へ行きたくなりました

特筆すべきは
映画の中でも紹介されている
司馬遼太郎さんの小説です!
十五代が司馬さんの言葉に
支えられてきたと仰っておられました
この短編、本当に良かったんです



十四代沈壽官に魅了され
深い交流のあった司馬さんが
この一族に光をあてたことは
とても大きな事だったと思います
私も映画の宣伝をきっかけに
この本を手に取ることができて
幸運でした