大変興味深い一冊です
私自身、ずっと以前から
国語をとても大切に思ってきましたので
共感しかない内容でした
こちらはご夫婦で言語学者の方が
お薦めの一冊としてご紹介なさっていたので
即買いです
10年くらい前に読んだ
藤原正彦先生の「祖国とは国語」に
匹敵するような
読み応えのある内容でした
『誰が国語力を殺すのか』石井光太著
国語を学ぶということは
想像力を養うだけでなく
自分の考え、想いを具体的に
相手に伝える手段を得ることであり
自分自身を内省した時
自分の気持ちや感情を言葉で表し
自分の内面を整理整頓するための
大切な手段でもある
と気付くための必須事項
冒頭の「ごんぎつね」を読解出来ない
子供達の話は強烈ですが、それはつまり
そもそも大人の責任なのでは?と
色々考えた次第です
学校の責任というより
家庭環境が色濃く影響するという現実
親の役割は重大ですが
それでも教育現場には
素晴らしい先生達が存在しています
ひとつの物語を一学期全て費やし読み込む
日本女子大学の附属中学の話や
経験に勝る言葉無しと
子供達を土に触れさせ虫を観察し
美術や音楽や物語を
身近に置く教育を実践している
広島のなぎさ公園小学校の取り組みなど
何を重要と考え何を子供達に与えるかを
真剣に考えている大人達の共通認識は
『国語力』
語彙力と想像力を持てると
人間関係が円滑にいきやすいだけでなく
挫折や困難から立ち上がる際に
きちんと考えることの出来る人間になる
という人としての根幹に繋がる内容
とても良質な一冊でした
私はほぼ子育て終了の身ですが
今子育て真っ最中の親御さんには
ぜひ読んでほしい作品です
子供大人関係なく
言葉を大切に思っている方にも
お薦めの一冊です