無伴奏/小池真理子 | 我が家の本棚

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大好きな読書について書いてます。
お酒や音楽、趣味のバレエ、鉛筆デッサン、ナンタケットバスケット関連話も時々。





バレエ仲間のマダムMさんは昨秋頃から
小池真理子ワールドにハマりっぱなし
読み終えて気に入った作品は
おすすめしてくれます
過去に何冊か読んでいるので
未読本のみ拝借
「恋」「欲望」が3部作だったとは
知りませんでした
まず読むなら「無伴奏」かららしいです
上記2冊は若い頃に読んだなー
小池さんのエロティシズムは
下品にならないのでそこは心配無し


「無伴奏」小池真理子著


1960年代後半の仙台が舞台です
高校生の響子、エマ、
大学生の渉、祐之介の
恋模様が描かれています

読み始めてしばらくすると
この4人の関係がどういうものなのか
分かる人も多そう
ただし40歳の響子が語る20年前の
ショッキングな事件には驚きました

学園紛争が激しかった時代の描写は
どなたの何を読んでも想像の域を出ず
その時代を生きた人にしか分からない
空気を雰囲気を肌で感じられない
もどかしさがあります
実際を知りたかったなと思います

響子は渉との恋愛だけでなく
女友達のレイコやジュリーとの
掛け替えのない時間を
懐かしみ慈しみ
年を重ねるのだろうと思うと
胸に沁みるお話でした  
3部作ならこちらが1番好みです