こんにちは(^-^)
大好きな作家の宮部みゆきさんが
先日新刊書評で薬丸岳さんの
連作短編ミステリーを
絶賛なさっていました
そこに『悪党』と並ぶ面白さ!とあり
ではまずそちらを読んでみようと
ネットで購入しました
若い女性が乱暴される描写のある小説は
大変苦手でなるべく手に取らないよう
用心しているのですが
宮部みゆきさんの『模倣犯』は
その描写を苦しく感じながらも
作品としては抜群の読み応えで
読み終えたあと脱力した経験があります
↑でもやっぱり辛くて再読は断念
今回の一冊も同様の気持ちになりました
苦しいけれど重いけれど
それだけではない内容でした
『 悪党 』薬丸岳著
小さな探偵事務所で働く
元警察官の佐伯修一が主人公
ある老夫婦から仕事の依頼を受けます
内容は「息子を殺し、その後少年院を出た
犯人の男が今何をしているのか
調査して欲しい」というもの
姉を殺されている佐伯にとっては
出来れば避けたい依頼
ところが所長の木暮からは
お前が調査しろと命令されます
渋々動きだす佐伯、、、
この依頼を機に
木暮は『犯罪加害者の追跡調査』を
次々に引き受け
佐伯はその度調査に出る羽目に
実は、彼は探偵の仕事とは別に
姉を殺した3人の男達の出所後の
身辺を調べています
彼らの今を知り、佐伯はどうするのかも
読みどころのひとつ
わぁ何それ(泣)と胸の詰まる
衝撃の事実が色々色々出てきて
誰もが見えないところで大なり小なり
苦しんでいたり我慢していたり
耐えていたりしているのだと
気づかされます
生きていくとはそういうことなのか
それにしても姉のゆかりを手にかけた
どうしようもない男達の
その後のどうしようもなさに
吐き気を覚えます
どこまでも堕ちてゆく悪党達
佐伯の怨嗟の炎は
ラストに形を変えます
救われました、良かった
薬丸岳さんの本をさらに一冊購入
また少しお腹に力を入れて
読んでみます