以前NHKの番組『プロフェッショナル』で
紹介されていた福井大学の先生のご本
マルトリートメント
この言葉、ご存知ですか?
不適切な養育という意味だそうです
テレビを観た際に初めて知りました
直接的な暴力はもちろん
親又は養育者から暴言を浴びたり
夫婦喧嘩を目撃したり
無視されたり放置されたり
しつけという名目で屈辱的な扱いを受けると
子どもの脳は物理的に傷つく、という
驚くような事実について述べられています
脳研究の最前線でご活躍されている
友田明美先生の言葉は
現場で当事者と密に関わっているからこその
力強さと説得力に溢れています
誠実なお人柄が伝わってくる内容で
感情論でなく科学的な視野からの
証明とアプローチ
又、親としての反省や悔恨も綴られています
子供達が赤ちゃんだった頃に
読みたかったというのが本音
それでも大変参考になるお話でした
『子どもの脳を傷つける親たち』友田明美著
具体例にあがっている
親達の悲しいくらいの荒み具合に
子ども達は抵抗出来ない現実を思うと
切なくなるばかりです
友田先生のような現場の方々は
子どものケアだけでなく
ここに出てくるような
扱いにくい親や養育者と
渡り合っていかねばならないのか、と
お仕事の大変さに頭が下がります
テレビでも
お子さんのケアを進めたい先生と
自身が加害者なのに頑なに拒む父親との
やりとりが映っていましたが
使命感や忍耐力があっても
心が擦り減りそうな困難さを感じました
とてもお忙しい現場にいても
先生ご本人は
スラっとされていて凛として美しく
笑顔がチャーミング
言葉遣いが優しく丁寧で明瞭で知的
病院がもう少し近場だったら
どんなに待っても
発達障害の相談に行っていたと思います
これから出産される方や
保育のお仕事をなさっている方や
小さいお子さんやお孫さんが
いらっしゃる方には
特にオススメしたいです
★印象的だった言葉を抜粋↓
「子どもは許すことにおいて、天才です」