冬は読書量が増えます
お天気が良くないと外出も控えがち
読めば読むほど読みたくなる季節です
ずっと躊躇していた作家さんです
読んでみたいけど
自分の読解力が明らかに足りない気がして
手を出せないままでした
大江健三郎賞受賞で
各国で翻訳されたベストセラー、と
書かれてましたので勇気をだして初読み
でも結果は見事撃沈
『 掏摸 』中村文則著
天才スリ師のお話です
これでもかというほど
スリの技の描写が出てきますが
本題がそこにないことは
私でも分かりました
底辺で悪事を働く人間の世界にも
動かしようのないヒエラルキーがあり
搾取する側とされる側の
抗いようのない絶対的な主従関係が
スリ師を通して描かれています
生まれた時から幸福だった時間が無く
生きるか死ぬか、の二択しかない人生
温かさや喜びや癒しや笑いのない
孤独な世界は読んでいて苦しいばかり
著者が描こうとした哲学的な部分を
全く拾えなかった、、、
つまらなかった訳ではないのです
中村文則様、解説をお願いします
読書とはなんぞや?