ヒトは「いじめ」をやめられない/ 中野信子 | 我が家の本棚

我が家の本棚

大好きな読書について書いてます。
お酒や音楽、趣味のバレエ、鉛筆デッサン、ナンタケットバスケット関連話も時々。





ブロ友の皆さまいかがお過ごしですか?



息子のセンター試験が終わり
結果はいまいち?みたいですが
ともかく
第一関門を通過した気分でおります
来月の本番に向けて体調管理だけは
気をつけようと思います



各紙で話題の一冊を読みました
ここ数年ではっきりと気づいたことを
裏付けてくれる内容でした
人間の脆さ、愚かさを科学的なアプローチで
分析して下さってます
性善説を一切信じない曽野綾子さんの
お考えと重なる部分がたくさんありました
ヒトって簡単に逸脱するし間違うし
騙すし誤魔化すし
都知事のうっかり「排除」発言なんて
その象徴かも??などと思いを巡らせました



『ヒトは「いじめ」をやめられない』
中野信子著



人は自分が所属する集団の秩序を保つために
「裏切り者検出モジュール」を働かせて
未来の危険分子を排除しようとするそうです
特に心配性の日本人はその傾向が強く
同調圧力強めな国民性らしいです
(セロトニンの量が少なめのため)
規範意識の高い集団ほど
いじめが起きやすいとのことでした

学校でのいじめを起こりにくくする策として
固定したクラス単位の活動を減らし
あらゆる活動を
同じ顔ぶれの集団にしないこと、が
挙げられていました
何だかわかる気がします

ナチスがどのようにして
あのような狂気集団になったのか?を
アメリカの某大学で実験した話があり
背筋がゾーッとする程
簡単にそちらへ流れてしまうという
大変怖ろしい結果が紹介されていました

そう、人は簡単に間違うのです
もちろん私も含めて

昔の人が言った
悪貨は良貨を駆逐する、は
真理なのかもしれません

大変興味深い内容でした





ただどっぷりとおばさんの年齢になるにつれ
誰のことも
ほとんど気にしません
あの人嫌い、とか嫌われたらどうしよう、
などという若い頃には多少あった感情も
もう何年も発動していません
周りを見渡しても
おばさん達って基本的に親切で優しいです

人間関係を深刻に考えることがないため
「いじめ」の構造を少し理解出来て
良かったかな?レベルの読後感でした  
子供達の世界の心配は別ですけど、ね