大鮃 / 藤原新也 | 我が家の本棚

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大好きな読書について書いてます。
お酒や音楽、趣味のバレエ、鉛筆デッサン、ナンタケットバスケット関連話も時々。




初読み作家さんです
お友達が
とても感動したので良かったら、と
貸してくれました

ネットゲーム依存症の男性が
精神科にかかり
父性が育っていないことを指摘され
6歳の時に自殺した父親の故郷へ
旅に出るよう促されます

他人との関わりが苦手で
女性と真剣に交際したことがない太古
海外旅行も初めてです

イギリス人の父親の故郷は
スコットランドのオークニー
彼の大冒険と奇跡の一日が
描かれています



『 大鮃  おひょう 』藤原新也著


内容紹介

「しかし死の扉の前に立つ老いの季節は、絶望の季節ではありません。 落葉もまた花と同じように美しいものです」 


現代社会の情報の海に溺れ、失われつつある真の青年期。そして老年期。 
そのふたつが最北の海に出会う、奇跡の一日を描いた物語。 
父なき時代の「青年の絶望」とは? そして「老いの豊かさ」とは? 

つねに同時代を生き、洞察し、リードしてきた著者による人生賛歌、最高傑作の誕生! 




↓感想です

オークニーの自然と
ガイドの老人マークとの出会い
伝説の巨大魚、大鮃との格闘

ネットゲームでの冒険と
リアルな世界での冒険の対比

戦争の傷跡、親子の再生、、、

長い物語ではありませんが
盛りだくさんです


漠然と感じた印象は
「マジソン郡の橋」と「老人と海」を
足して何かをまぶして少し引き算した感じ

こんな表現で藤原氏には失礼ですね  汗
とても良いお話でしたよ!!
話が似ているわけでもないのに
なんだか「マジソン郡の〜」浮かびました
30歳すぎの不安定な若い男性が
自らの足で立ち、再生していくのです
スコットランドの大自然は
人間の思惑など関係なく雄大で
時に激しく時に限りなく美しく
その描写を読むと一度は訪れたくなります


父性とはなんぞや???


我が家も息子がおりますが
旦那さんは徹底してぶれない考えの持ち主で
彼らの関係性に
女親が口を挟む余地はありません
いまのところ特に問題ないように見えます
幼少期の関わり方は
何かしら影響が出るのでしょうか


冒険の話であり
親子の話であり
出会いの素晴らしさを教えてくれる話

お友達は読みながら泣いたそうですが
私は泣きませんでした
でも感動しましたよ〜〜〜