梅雨、あけました!
雨が少ない気がします
お野菜やお米に影響出るかもしれませんね
先日浜辺で取りかかった、しをんさん本
だいぶ以前にブロ友さん達のご感想を
目にしておりましたが
文庫待ちしてました(^^)
『 政と源 』三浦しをん著
期待通りの
しをんさんらしい
軽妙なようで、実はとっても芯のある
質の良い物語でした
主役は70代のおじいちゃん2人
舞台は架空の下町、墨田区Y町
水路に囲まれた江戸の風情を残す町
元銀行マンで堅物の国政と
つまみ簪職人の源二郎は幼馴染み
対照的な2人は
喧嘩しつつもお互いを認め合い
支え合いながら暮らしています
弟子をとらずにきた源二郎のもとに
20歳の徹平が居着いた事で
国政の気持ちは乱れるのですが、、、
三匹のおっさん的な痛快さと
しをんさんならではの
ユーモラスな会話がテンポよく続き
所々で笑えます
でもこの2人の戦争の記憶の描写は
今を生きる私達が
知らなくてはならない事実
辛さや哀しさや苦しさを
全部自分の中におさめて
なんでもないような顔をして
飄々としているモテモテ源さん
家族に逃げられ
思いがけず寂しい日常を送る羽目になった
真面目人間の国政
まあ奥さんの言い分はわかるなぁ
後半、奥さん宛に毎日ハガキを書く
国政が可愛いです 笑
読みどころはたくさんあります
つまみ簪は文楽の人形にも
使われている繊細な細工の華やかな簪
源二郎と徹平の仕事ぶりは素敵です
面白いだけでなく
読んで良かったな、と
気持ちがスッとする一冊でした
続編出ないのかしら???