また一冊…
素晴らしい作品と出会いました
ブロ友Cちゃんの感想記事に
心を鷲掴みにされ
すぐに購入した本です
初読み作家さんでもあります
「 邂逅の森 」熊谷達也著
秋田の貧しい小作農に生まれた
富治は、伝統のマタギを生業とし
獣を狩る喜びを知るが、地主の
一人娘と恋に落ち、村を追われる。
鉱山で働くものの山と狩猟への思い
は断ち切れず、再びマタギとして
生きる。
失われつつある日本の風土を
克明に描いて、直木賞、山本周五郎賞を史上初めてダブル受賞した感動巨編
(内容紹介より)
大正時代の東北地方
自然の雄大さと過酷な厳しい寒さ
一瞬訪れる夏の豊かな煌き
マタギ達の謙虚で辛抱強い仕事ぶり
その部分の描写だけでも
圧巻!!でした
富治が、村を追われ鉱山で働き
それなりの生活が出来るように
なったにもかかわらず
マタギの道を諦めきれなかった理由が
読む側によーく分かります
殺生するものとしての覚悟と誇り
クマとの緊迫した対峙
彼らの生活と密接に繋がっている
大自然、山々の息遣い…
しかし(`_´)ゞこの作品
ただマタギの暮らしぶりを
描いている訳ではありません
富治の波乱万丈な人生は
読み応えあります
その面白さが
芥川賞でなく直木賞っぽい(^ε^)
鉱山で採鉱夫として
数年を過ごしますが
この時期の出来事は
悲喜交々
その後出会う
イクという女性
これがまた凄まじい生き様で
そんな彼女を嫁にする富治に拍手
とはいえ年月を重ねても
元恋人とイクの
本音になかなか気づかない
鈍感な富治
マタギとしては一流なのに
男同士の付き合いは一級品なのに
女心にはねぇ
そこが人間臭くて魅力でもあります
ラスト
数ページは伝説のクマとの対決
あまりに壮絶な勝負のため
文章を読むのがちょっと怖くなり
本を手元から遠くに離して
文字をガッツリ読まずに済むように?
さささっと読んでみました
ふーっ、、、すごかった、、、
現代に生きている私が
伝説の
阿仁のマタギに出会い
生きている森に入り
眼前のクマに慄き
右足を自ら切断してまで
妻の元に帰ろうとする一人の男性の
後ろ姿を見送りました
読書、やめられないはずです(>_<)
余談( ̄ー ̄)、、、
夜這い文化(文化と括ってよいのか)
何故?と思ってしまいますが
この本を読み
少し背景を理解しました
大らかすぎですが(´Д` )
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