光 / 三浦しをん | 我が家の本棚

我が家の本棚

大好きな読書について書いてます。
お酒や音楽、趣味のバレエ、鉛筆デッサン、ナンタケットバスケット関連話も時々。



三浦しをんさんの文庫新刊です
即買いしました

「 光 」
photo:01



2006年に発表された作品で
単行本は2008年刊行

(内容紹介より)

島で暮らす中学生の信之は、
同級生の美花と付き合っている。
ある日、島を大災害が襲い、
信之と美花、幼なじみの輔、
そして数人の大人だけが生き残る。
島での最後の夜、信之は美花を
守るため、ある罪を犯し、
それは二人だけの秘密になった。
それから二十年。
妻子とともに暮らしている
信之の前に輔が現れ、
過去の事件の真相を仄めかす。
信之は、美花を再び守ろうとするが…

渾身の長編小説。

。。。。。。


島を津波が襲う描写に
2011年3月のあの日が重なります
震災前の作品ですが
リアルな描写を読み
震災後に描かれたものだと
思い込んでおりました

生存者はわずか

中学生の信之と美花
小学生の輔(たすく)

彼らの二十年後が物語のメイン




読了後にまず感じたこと


暗い、、、、


今まで読んできたしをんさんとは
全く違っていて驚きました
一気に読ませる筆力は不変ですが
暴力と性が主体なので
最初から最後まで陰鬱
好き嫌いがわかれる一冊ですね

ストレートというか
真っ正面から難しいテーマに挑み
取り組み格闘して描ききった、、、
そういった印象はあります

子供への虐待や
犯罪に巻き込まれる話が
とっても苦手なので
読みたくない箇所もありました
この作品に出てくる登場人物に
誰一人として共感出来ない私
あらゆるタイプの暴力が
絡んでいるからでしょうか

肉体的にも精神的にも
理不尽に傷つけられた人たち

傷つけられた人間も
理不尽に別の人を傷つけて生きていく
救いはどこにあるのか

重い、、、




今日ラジオを聴いていたら
お悩み相談をやっていました

色々な相談事を聴いていて
しみじみと思ったのは
他人の悩みを解決出来るわけがない!
ということです
もちろん真剣に聞き役となり
寄り添うことは出来るかもしれません
だけど
相談者の本当の悩みは
本人以外誰にも解決など出来ないな、と感じました


そう思ったあとに
この本を読んだので
なにやら色々考えました

「 光 」の本当の意味を
読み解けていない気持ちです
しをんさーん!難問ですー(T_T)




















iPhoneからの投稿