先日、義母から借りた本
1980年出版
「 父親 」遠藤周作著
主役は
化粧品会社の開発・宣伝部 部長
石井 菊次 56歳
戦中派で
部下にも子供達にも
『けじめ』の大切さを説く
真面目な男性
念願だった新商品
男性用香水『クロード』の
発売に向けて全力投球しますが
社内の派閥抗争に巻き込まれ
会社での身の振り方を
本気で考え始めた…そんな時!
手塩にかけて育てた
大切な一人娘 純子が
妻子ある男性と交際していることを知り父親として苦悩することに
・・・
不器用で真面目で
父としとの威厳を失わないよう
凛と振る舞う菊次
読んでいる最中
色々考えさせられました((>д<))
情熱を持って突き進む道は
間違いでないと信じている不倫中の娘に語る場面で、はっとしたセリフ
『俺はいつも考えるのだが
人間には善魔というものがいる。
…
自分の考えだけが何時も正しいと信じている者、自分の思想や行動が決して
間違っていないと信じている者、そしてそのために周りへの影響や迷惑に気づかぬ者、そのために他人を不幸にしているのに一向に無頓着な者ーーー
それを善魔という』
『純子、お前も自分の情熱だけが正しいと信じるあまり、他人を不幸にしているのに気づかぬ善魔になるな』
不倫相手の男性や娘に対して
菊次が怒っているのは
その男性の子供達を傷つけていることに男性もその妻も純子も無頓着であること
娘の親の気持ちを想像しない不倫相手
の身勝手さ
娘が不倫相手に捨てられホッとする父
娘を捨てた不倫相手に激昂する父
父親の感情はあちらこちらに
揺れ動いて、、菊次可哀そう(T_T)
いかに娘を大事に育ててきたのかが
よーく分かります
最後の方で不倫相手の男性に
ガツンとキッツイひと言を
言い放った菊次に拍手!!
やるわ、お父さん!
なかなか時代を感じるお話
親の気持ちは
いつの世もおんなじ
それと
不倫はいけませんね(-_-メ
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