苦役列車 / 西村賢太 | 我が家の本棚

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大好きな読書について書いてます。
お酒や音楽、趣味のバレエ、鉛筆デッサン、ナンタケットバスケット関連話も時々。


大変です
新成人のお祝いの日に
関東は初雪
しかも近年ない程の大雪
photo:01


明日の朝は
この雪が凍ります
Y(>_<、)Y どぉしょおぉぉぉ


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


第144回 芥川賞受賞作品
受賞時に「風俗」発言で
会場を湧かせた西村賢太氏


…昨年初冬
いつも聴いているラジオ番組に
西村さんがゲストで登場しました

生い立ちから現在までを
5日間でご本人が語るコーナー

語り口の明るさが
なんとも魅力的でした

西村さんが小学生の時に
父親が強盗強姦事件で捕まり
比較的裕福だった生活が一変
そこから
作家になるまでの日々を
パーソナリティ相手に
暗さの一片も無く
面白ろ可笑しくお話になり

どんな作風なのかな?と興味津々
苦手意識の強い(笑)
芥川賞作品ではありますが
俄然読む気になったのでした( ̄▽ ̄)


「 苦役列車 」


西村さんは私小説作家
この作品は
彼が中学を出たあと
日雇いで働き始め
数年経った19歳の頃のお話

格差社会の底辺で
たった独り
金の無心を繰り返したせいで
母親からも距離を置かれ
知人も友人も無く
日雇いの仕事で
手に入れる5千円ちょっとの
お金だけで生きる北町貫多

港湾で冷凍のイカやタコの固まりを
ひたすらパレットに移すだけの
単調で辛い仕事

そんな生活の中で
初めて得た友人の事
埋めることの出来ない
劣等感との格闘の事
19歳の不遇な若者の胸の内を
嫉妬や弱気な感情を隠すことなく
そのまま描いています

愉快な話ではありません
でも
想像していた程
ねっとり重い感じでは
ありませんでした
ただ
夢や希望を
全く持てない孤独な日々が
淡々と続いていくのか…
そんな印象で終わるので

疑問が浮かびます(´・_・`)

この生活で
腐り切らず
作家になった
西村さん

書くことだけは
諦めなかった理由を
知りたいと思いました
ラジオで
聴き逃してしまった部分

作家の藤澤清造氏を
崇拝していることは
雑誌で知ったのですが
私はその作家さん全く知らなくて(*_*)

それだけを支えに
ギリギリの毎日の中で
書き続けるのは
余程の精神力

他の作品に理由が書かれているならば
読んでみたいと思いました


同時収録の
「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」

こちらは40歳の頃の西村さん
短編ですが
野間文芸新人賞を
受賞された頃のお話なので
悲壮感はありません


それにしても
人生って
本当に色々ですね

月並みなことしか言えず
すみませんm(_ _)m





















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