月曜日から少しずつ読んでおりました
忙しくて時間が足りず
先を読みたい気持ちと眠気との闘い
雨の休日のお陰で読了です
ブロ友さんでROCK友(/ω\)のPさんが
先月ご紹介下さった本です
「 塩狩峠 」三浦綾子著
今年読んだ本の中で
断トツ いちばん泣きました(iДi)
明治時代末期
札幌へ向かう列車が
塩狩峠へさしかかった時に異変を起こし事態は深刻な状況におちいります
即座の判断で
自らの命を犠牲にして
暴走する客車を食い止め
大勢の命を救った永野信夫
彼の生涯の物語です
(実在のモデルがいたそうです)
東京本郷で産まれた信夫は
厳格な祖母に育てられます
母親はキリスト教の信者であったため
祖母に疎まれ家を追い出され
信夫と離ればなれに…
この祖母の死後
一家は再び一緒に暮らし始めます
母と妹はキリスト教信者
思慮深く穏やかな父親は
そんな母を受け入れ
理解を示しますが
祖母に育てられた信夫は
キリスト教を好きになれません
それでも
人はなぜ生まれるのか
なぜ死ぬのか
祖母の仏壇に
母が手を合わせないのは
どうしてなのか
好きになれないながらも
キリスト教が身近にあるため
人の生き方や生死、欲望について
思いを巡らす日々
成長していく中で
真の友人に出会い
運命の女性と出会い
キリストの教えの一節に
強烈な衝撃を受け
キリスト教の信者となる信夫
彼の崇高なまでの
愛情と信仰心に
読む側は衝撃を受けます
キリストがヤソと呼ばれ
忌み嫌われた時代
信仰を貫くことだけでも
大変だったでしょう
信夫がどのようにして
キリスト教に傾倒していったのかが
非常に丁寧に描かれていて
宗教にあまり興味の無い方が読んでも
惹き込まれると思います
人は誰かのために
命を投げ出せるのかという
重いテーマもみてとれます
私がリスペクトしている
作家の曽野綾子さんは
キリスト教の信者です
彼女の考え方はどこから来るのか?
40代の時に改めて聖書の勉強を
やり直したとおっしゃり
信仰について揺るぎない想いを
お持ちの曽野さん
決定的な何かを見つけた人は
言動にも揺るぎないものがあります
それが他人からみて
どうなのかよりも
ご自身と神様との間において
どうなのかを
常に考えていらっしゃるように
感じます
大抵の物事は
白黒つけられない
つけられるはずがない
悪人にもひとかけらの良心があり
善人にもひとかけらの悪意はある
と語っていらしたことと
本の中で
信夫が語るキリスト教の教え
義人なし一人だになし
という言葉が
どこかで繋がっている気がしました
宗教について
無知で不勉強ですが
キリスト教のこと
信仰を持つということ…
普段は無縁な世界の一端を
ほんの少しでも覗いて
あれこれ考えてみるのは
貴重な時間かもしれません
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