作家の山口瞳さん
大正15年、東京生まれ
「 血族 」は
昭和54年に出版され
その年に菊池寛賞受賞
戦争時に焼失した
一冊のアルバム
その中に
両親の結婚式の写真が無かったことに
気がつき
そこから
母が死ぬまで語ろうとしなかった
半生とは一体どのようなものだったのかを探っていくお話
前半には
父母とその兄弟姉妹
血縁だという素性の知れぬ大人達の
思い出や人物評が書かれています
回想録ですね
なぜ母方の親戚は
類を見ない程の美男美女ばかりなのか
安定した職を得ている人間が一人も
いないのは何故か
母がヨソのお母さんたちとは
何か違う、という感覚
これはどこから来るものなのか
どうして自分は
“ 台の物 ” という言葉を
理解しているのか
眠っていた記憶を
呼び起こしてみても
謎は深まるばかり…
後半では一気に
母親の出自が明らかになり
読者に衝撃を与えます
死ぬまで秘密にしていた理由
姑が母に言い放った
「柏木田の出のくせに、、、」の真実
大人になると
私達は
色々な事に気づきます
ある程度生きてきた大人は
どんな人でも
形や大きさは違えど
誰にも埋めることの出来ない
『 穴 』みたいなものを持ってるらしい…
山口氏は
ご自身の持つ
この大きな穴を
到底埋めることなど不可能だと
承知の上で
あえて
埋めてみようとしたのではないか?
私は
その穴に
愉快で楽しいものが
入っていないことを分かっていながら
軽薄な好奇心と
でも
底まで覗けば
小さいながらも確実に
一つくらいは
手に入れることが出来る
小さくて重い石らしきものを
拾いたいがために
他人様の
穴の奥底まで
覗いてしまうのではないか…
私小説を読むとは
覗くこと
でも素晴らしい本だったと
言いたいです
山口氏が
お母様をどれほど大切に想い
尊敬していたのか
ずっしりと伝わってきます
そして
自分がどこから来たのか
それを知りたくなるのは
本能ではないかと
………
そんなことを考えつつも
笑い話を一つ
義理の父が数年前に
自分の祖先を辿りたいと
あの手この手を使って
何代か前まで調べました
(。・ε・。)
へぇー、、
年取ると知りたくなるのかしら?
自分史書いたりするオヤジも
昔勤めてた会社にいたしなぁ
なんて思いながら
調査結果を楽しみにしてました
一応我が家の息子達の先祖な訳ですし
おとーさん、どうでしたかぁ⁈
「いや、、、まあ、、、
なんですな、あれですな
そんなに遡れなかったんですな
百姓の前は “ こぞく ” でしたな
うーん、まあそんなところ」
(・ω・)b
「こぞくって何なんですか?」
「まあ、、いわゆる
泥棒ですな、湖の賊で湖賊。。。
霞ヶ浦を暴れまわっていたようですなあぁーーーー\(//∇//)\(笑)」
( ̄□ ̄;)!!
「・・・・・ 」
どうしても
知りたかったですか?
おとーさん!!!
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