加害者家族 / 鈴木伸元 | 我が家の本棚

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お酒や音楽、趣味のバレエ、鉛筆デッサン、ナンタケットバスケット関連話も時々。



中学生のいじめによる
自殺の
事件報道が続いています

被害者がいれば
加害者がいる
そして大概
どちらにも身内、家族がいます


「 加害者家族 」鈴木伸元著


殺人事件を起こした男性の
奥さんへの取材

重大事件の犯人家族のその後

暴走するインターネット報道

加害者家族を取り巻く社会

何章かに分けて
具体的な事例をあげ
実際に事件後
加害者家族が
どのような凄まじい環境に
置かれ、どう生きているのか
加害者を出してしまった原因は
どこにあるのか
孤立する加害者家族に
必要な支援とは何か
など
なかなか陽の当たらない
難しい問題について
取材結果と著者の考えが
述べられています


軽はずみな感想を書けませんが、、、

一番憤りを感じるのは
事件を起こした当事者は
逮捕されているので
バッシングの渦中に
身を晒されることがない!という事実
ゆっくり食べて眠る場所が
確保されています

でも家族は
昼夜問わずの取材攻勢や嫌がらせ
離婚、自殺、転職、転校、、、
想像を絶する形で追いつめられて
いきます

もちろん
その家族そのものに問題があって
犯罪者を生んでしまっている
そういうケースも
少なくないようですが


未成年の犯罪の場合
親が、無関心も含めて
「うちの子がまさか」という
性善説に立ち続けるか
「ひょっとするとうちの子が」という
性悪説の視点を少しでも持つことが
出来るか
どちらの視点に立つかによって
犯罪を予防出来るかどうか
左右される
と、ありました

親としてどうあるべきかも
考えさせられる内容です


東野圭吾さんの
「 手紙 」は
強盗殺人事件を起こした兄を持つ
弟の苦悩の日々を書いた作品です

ひとつの
加害者家族の物語

再読しようと思います








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