〈第1章 生きる意味〉

3節~会話とは何か①~
ー表面上の目的ー

 

 

 

人類が例外なく行う会話。

 

言語やイントネーションは違っても、

 

他人に何かを伝える手段として会話を用いています。

 

 

 

ではそもそも、この当たり前の様に行っている会話とは何でしょうか。

 

 

人間は目的がないと行動しないということを伝えてきましたが、

 

 

そうすると会話というものも当然、

 

 

目的が無ければ行いません。

 

 

 

 

逆に言えば会話をしている以上、

 

 

何かしらの目的が

 

 

存在しているのです。

 

 

 

 

ではこの日常に溢れた

 

 

会話の目的を探ってみましょう。

 

 

 

ただし、ここで言う”会話”とは

 

伝達事項、連絡、会議の議論などとは少し違います。

 

これらは会話ではなく、

 

文字通りに『連絡』『議論』であって会話ではありません。

 

 

夫婦で『ご飯出来たよ!』

 

これは会話ではなく連絡です。

 

 

 

会話とは何気ない時でも、

 

『昨日さあ~』と話し始めたり、

 

『ちょっと聞いてよー!』と話したいことを主張されたりするものを指します。

 

 

 

 

ではまず、会話をしている人をよく観察してみますと、

 

 

 

”自分の気持ちや価値観”を

 

 

相手に認めて欲しいという思いで話しています。

 

 

 

 

自分の気持ちや価値観とは難しい議論とかではなく、

 

 

『昨日のドラマ感動したよね!』

 

『あそこの定食屋美味しいよね!』

 

『人生って楽しんだ方が良いと思うんだ』

 

 

 

などの簡単なものも当然含まれます。

 

 

 

こうした気持ちや価値観を認めてもらえずに、

 

 

 

『え~?なんかドラマの展開見えててつまらなかった』

 

『そう?あの定食屋って不味かったけど』

 

『人生って日々勉強だから楽しむって言われても』

 

 

 

等と反対の意見や、

 

違った価値観を言われたら、

 

 

 

『あーそれも分かる~』と、

 

自分の意見を変える人もいれば、

 

 

 

『えー!いや絶対面白かったって!』と、

 

 

意見を曲げずに頑なな人もいます。

 

 

 

 

しかし『うん!分かる!』と認められれば、

 

人は嬉しい、楽しい、気持ち良いという感情を芽生えます。

 

 

反対意見や違った価値観を言われて、

 

お互い否定しているうちに喧嘩になることもあるくらいです。

 

 

自分の気持ちや価値観を話し、

 

 

それを相手に認めて欲しいと思って会話をしている。

 

 

ここまでは表面上の目的と言えるでしょう。

 

 

 

ではその先にどんな意味が隠されているのか。

 

 

 

4節へ続く・・・