【第3章 乳がん】

2節:乳がんの種類と主な治療

 

 

 

 

 

一言で『乳がん』と言っても、

 

 

主に3種プラス1が存在します。

 

 

 

【乳がんのタイプ3種+1】

 

 

①ホルモン受容体陽性乳がん

※全体の70%はこのタイプ

 

 

②HER2陽性乳がん(ハーツ―)

※全体の15~20%はこのタイプ

 

 

③トリプルネガティブ乳がん

※全体の15~20%はこのタイプ

 

 

プラス1

④遺伝性乳がん

※全体の7~10%はこのタイプ

 

 

 

 

 

 

 

①ホルモン受容体陽性乳がん

※全体の70%はこのタイプ

 

ホルモン受容体が陽性(有る)である癌。

 

女性ホルモン(エストロゲン)がこの受容体にくっつき、

細胞(癌)をもっと増殖するように仕向けるタイプ。

 

ですからホルモン療法と言って、

 

エストロゲンの分泌を抑える役割、

 

エストロゲンと受容体がくっつく事を阻害する役割。

 

これらにより癌を大きくさせない効果を期待している。

 

 

 

 

 

②HER2陽性乳がん(ハーツ―)

※全体の15~20%はこのタイプ

 

HER2と呼ばれるたんぱく質が癌細胞の表面にある。

 

このHER2タンパクがあると癌細胞は増えやすい特徴がある。

 

HER2陽性乳がんでは分指標的療法が用いられる。

 

ホルモン受容体は無い癌なのでホルモン療法は全く関係ない。

 

癌の表面にあるHER2タンパクを狙い撃ちし

 

癌の増殖を防ぐことを期待した治療が一般的。

 

 

 

 

③トリプルネガティブ乳がん

※全体の15~20%はこのタイプ

 

 

トリプルとは3つを意味しますが、

 

”ネガティブ=無い”という考え方から、

 

1.ホルモン受容体は無い(陰性)

 

2.HER2タンパクは無い(陰性)

 

3.プロゲステロンは無い(陰性)

 

この状態の癌をトリプルネガティブと呼びます。

 

ホルモン療法や分子標的療法は、

 

あくまでホルモン受容体やHER2タンパクに対しての治療ですので、このパターンの場合は関係なくなり化学療法になります。

 

いわゆる抗がん剤での治療が一般的になります。

 

 

 

 

④遺伝性乳がん

※全体の7~10%はこのタイプ

 

身内(家族・血縁者)に乳がんを発症した者がいてたか。

 

BRCA遺伝子というものが1、2とありますが、

この遺伝子に変化(異変)はないかを調べます(血液検査)。

 

 

 

 

 

 

乳がんにはこの様にホルモン受容性が陽性のもの、陰性のもの、

 

その他の要因や複合。

 

 

1種類では無いということです。

 

 

 

またそれらの種類によって

 

 

治療も異なります。

 

 

 

典型的なのは全体の70%の確率で原因となっている、

 

ホルモン受容体タイプの乳がんに対して行われる、

 

 

ホルモン療法と呼ばれるものです。

 

 

 

手術や抗がん剤はもちろんですが、

 

 

乳がんの場合はホルモン療法が出てきます。

 

 

次回の記事ではホルモン療法やエストロゲンに関して書いていきます。

 

 

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