生涯自分の歯でいるための歯科日記 -3ページ目

生涯自分の歯でいるための歯科日記

自分の歯はセルフケアで生涯大事にしたい!

 従来歯医者とは、歯が痛くなってから行くもの、という考えがありました。しかし、外科や内科と歯科は決定的に違う点があります。それは、歯科治療をしても歯は元に戻らない、という点です。
カゼは治れば体は元に戻りますが、歯は一度受けたダメージから完全に回復することはありません。
虫歯を削ってかぶせものをしても、何年か経つとこれが劣化して、再び虫歯になる可能性がありますし、神経を抜いた歯は脆くなってしまいます。
そこで、近年では「治す」より「予防する」方が重要だと考えるようになりました。これが「予防歯科」と呼ばれるものです。

 治す歯科では、歯医者に行って口を開けて治療を待っているだけですが、「予防歯科」では日常生活において患者(予防しているのにこの呼び方はおかしいかもしれませんが)が自ら歯のケア(セルフケア)を行うことも重要な要素なのです。
セルフケアで我々が行っているものといえば歯磨きです。しかし、歯磨きをきちんとしている人でも虫歯になる時があります。

 実は、歯磨きだけでは完全とはいえないのです。まず、同じ歯を磨くのでも我流でなく、歯科で指導を受けた正しい磨き方を身につけることが必要です。
その他にもデンタルフロスを利用する、キシリトールガムをかむ、マウスウォッシュで口腔内を洗浄する、フッ素配合の歯磨き粉で歯質強化を図ることなどを心がけましょう。
何より、食生活が偏っていると葉や歯茎に栄養が行き渡らないばかりか、口の中が虫歯菌が好む酸性に成ってしまうので、食生活を見直すことも重要です。

 しかし、このように徹底したセルフケアをおこなっても文字通り「歯がたたない」強敵が存在します。それは、虫歯菌の塊(プラーク)を覆うバイオフィルムと呼ばれるものです。
これは細胞外多糖(EPS)と呼ばれる虫歯菌が分泌した物質からなる構造体で、抗生物質や殺菌剤から虫歯菌を守るばかりか、その内部のスキマで水分、養分のやりとりをするという虫歯菌の要塞なのです。これは家庭でのケアだけでは除去できません。

 そこで歯科医による「プロフェショナルケア」、通称プロケアの登場となります。まずは歯科医師や歯科衛生士により、専門器具を使った歯のクリーニング(PMTC)により、徹底的にバイオフィルムを除去します。
これにより歯の病気を予防し、着色や口臭をなくすため、健康な口腔内の維持ができるのです。
その他にも歯にフッ素を塗ったり、歯の溝やすき間に医療用プラスチックを詰めて虫歯になりやすい場所をなくするシーラントという処置、歯石除去のスケーリングなどにより虫歯になりにくい環境を作るのです。

 このように、セルフケア
とプロケアが車の両輪のように働くことで予防歯科が有効と成るのです。