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またまたすっかりさぼってたブログ更新。読書自体も今年は全然できていないです。いかんいかん。(って別に誰かに叱られるわけじゃないけど)
さて、Harlan Cobenのミッキー・シリーズ第3弾Foundです。
高校生ミッキーは、父→交通事故死、母→ドラッグ中毒でリハビリ施設入院中、おじのマイロンのもとに身を寄せていますが、転校先のバスケ部では周囲から無視され、つらい生活を送っています。友達はオタクのスプーンと、ゴスロリ姿のエマだけ。
前作のSeconds Awayでは学園のアイドル、レイチェルとの恋が芽生えたりして一瞬ハッピーだったのもつかの間、父の死の鍵を握ると思われる人物に狙われ、スプーンが銃で撃たれて重傷を負うはめに。ワケありの子供たちをかくまってきた謎のシェルターとそれを率いる老婆リジー(ホロコーストのサバイバー)の預言。もしかして、父は生きているんじゃないのか、という疑問。
なんかだんだん荒唐無稽な展開になってきて、いよいよこの作品ですべての謎が解明されるのですが、エマがオンラインで知り合った少年と恋をしたり、その相手が意外すぎる人物でさらなる悲劇が待っていたり、何かとミッキーを目の仇にしてきたバスケ部のエースが急に態度を豹変させて彼に近づいてきたり・・・最後はちょっと白けてしまった。
本シリーズでは脇役に徹している、おじのマイロン主役のシリーズはガゼン面白いので、ちょっとがっかりだな。YA向け、日本でいういわゆるラノベだから、作者が手を抜いているんじゃないの?という気がしてしまいます。
まあそれでも、スターの栄光と挫折を描くのがこの人は上手だし、設定にリアリティがあります。マイロンは輝かしいNBAデビューの初戦で負傷して引退、世界的テニス選手だったキティは絶好調のさなかにミッキーを身ごもって引退、誰も知らないけれどエマの母はハリウッドの超有名女優、とか。
そして、裕福なセレブリティたちの影に埋もれる「普通の人々」の苦悩や、それが思わぬ事件につながっていく経過、同じ土地で一生を過ごしていくことの呪縛と、定住地を持たないノマドな両親に育てられたミッキーの孤独。題材的には十分なんだよなー。
もう少し本気出して書いてくれてたら、きっともっと読み応えがある小説になっただろうと、勝手に評価して今回はおしまいです。