ALEX | そういえば、昔は文学少女でした。

そういえば、昔は文学少女でした。

クリスマスと誕生日に一冊ずつねだった、「世界少女名作全集」。図書室の本を全部借りよう、と思ってた中学時代。なのに今では読書時間は減る一方。ブログに書けば、もっと読むかも、私。という気持ちで始めます。洋書から雑誌まで、硬軟とりまぜ読書日記。

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4ヶ月も放置してたとは、もうこのブログ機能してないな。
読書時間そのものが減っている上に、いちばん読んだこの本に辟易してしまって何も書く気になれなかった。

でもまあ、きっぱりやめる意味もないので、細々と続けていきます。

で、ALEXです。

去年の「このミス」で騒がれていたフランスのミステリー。翻訳本を読んだ方の感想が「あまりおすすめしない」というものだったので、どうしようかなと思ったけどすでにキンドルで買ってあったのでした。

結論から言うと、やっぱり私もおすすめできません。
英訳で読んだのがまだ幸いだった。というのも、凄惨でグロテスクな場面が多すぎて、母国語の文章だときっと直截的に脳に飛び込んできてしまって、つらかったと思うので。映像が一番ダイレクトだけど、外国語であるということによるフィルターがかかるから生々しさが薄らいで、救われている気がします。そもそも私がキングとかディーバーを英語で読むのも、そのせいかもしれない。

作品の評価についてはウェブ上でもいろんな人がいろんなことを書いているけれど、とにかくあらすじを書こうとすると絶対ネタバレにつながるので、一応やめておきます。
ただ私はまず第一部が何だったのか?っていうのが納得できない。設定上必要だったというんだろうが、あそこまで煽り立てる必要はあったのだろうか。

そして怒涛の二部、三部。
言わんとするところはわかる。幕切れには確かに驚かされる。でも。
動機の作り込みが、なんともいやーな感じでした。現実にこういうことがないとは、いえないのだとしても、フィクションで書いてはいけないことだとも思った。表現の自由って難しい。
読んでない人には何のことやらさっぱりでしょうね。

ひとつだけ収穫は、捜査チームの造形。アメリカの刑事ものとは一味違うムードがあります。
あー、やっぱりこれシリーズなんだ。怖いもの見たさの方は検索してみてください。
邦題は「その女、アレックス」。