偶然ベタの若者たち | そういえば、昔は文学少女でした。

そういえば、昔は文学少女でした。

クリスマスと誕生日に一冊ずつねだった、「世界少女名作全集」。図書室の本を全部借りよう、と思ってた中学時代。なのに今では読書時間は減る一方。ブログに書けば、もっと読むかも、私。という気持ちで始めます。洋書から雑誌まで、硬軟とりまぜ読書日記。

偶然ベタの若者たち/関沢 英彦
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仕事でご一緒する関沢先生が、「新刊が出ました」とじきじきに一冊くださいました。

平易な言葉でさくさくと、結構怖いことをすらすらと書いてしまう方です。


最近の若い人たちの保守化、堅実化が気になって仕方ない私には、「そうそうそうそう、そうなんです!」と

相槌にも力がこもる事象の数々が紹介されています。


もちろん「若者」に限った話ではないのですが、どうも近頃は、リスクを最小限に抑えて、無駄な抵抗や努力なんかやめて、小さなマイワールドで生きていこうよ♪という風潮が強くて、「もったいないじゃないかそんなの!」と勝手にジタバタしているんですが、関沢さんはその現象を「偶然ベタ」というキーワードで切って見せてくれます。


なるほどね、なるべく失敗しないように、無駄をしないように生きようとすると、よいことも悪いことも含めて「偶然」と出合う確率がとても低くなる。低いから慣れない。だから、偶然に対処するのが苦手である。ということです。

そして、「偶然ベタ」をタイプ分類して、それぞれの「症状」ごとに、改善策が指南されていて、面白い。

面白いといえば、「偶然ベタ」度合いのチェックシートもついています。これやってみたら、該当する項目が一個もなかった私は「偶然上手」なんですよねきっと!


そういえば美容院に行って「こんな髪型(色)どう?」と言われたら金髪でも超ベリーショートでもやってみるし、中身が見えない福袋を買うのが大好きだったし(さすがに無駄が多過ぎるのでこれは最近やめました)、仕事も「こんなのやってみない?」って提案されたらついホイホイ乗ってしまいます。なんかこう、自分で予測した範囲を超えるものに遭遇するのがうれしいと思うのです。

このワクワク感は、ぜひ若い人たちに知って欲しいんですけどね・・・


さて、文中に登場する「雑誌の200日コーディネートにびっくりしていた友人」というのは、もしや私のことなんでしょうか関沢さん・・・?