こんにちは！半田貞治郎です。
Googleは5月15日(現地時間)、Android 15の次期ベータ版「Android 15 Beta 2」をリリースした。このアップデートでは、Googleの「Pixel」シリーズに加え、Xiaomi、シャープ、OnePlus、Nothing、OPPOなど、より多くのデバイスメーカーの端末でも利用可能となった。
## 生産性とパフォーマンスの向上
Android 15 Beta 2では、生産性の向上とバッテリー消費の最小化、アプリの性能最適化が図られている。具体的には、フォアグラウンドサービスの変更が行われ、6時間のタイムアウトが設けられた。これを過ぎるとフォアグラウンドサービスとしてみなされなくなる。また、バックグラウンドからフォアグラウンドを開始するための新しい要件も実装される。
さらに、標準の4KBページに加え、16KBページもサポートされるようになった。これにより、メモリを大量に使用するワークロードでパフォーマンスが向上する。Googleのテストでは、アプリ起動時間が平均3.16%、最大30%短縮し、起動時の消費電力は平均4.56%軽減したという。カメラやシステムの起動時間も改善されている。
## OpenGL ESからANGLEへの移行
高性能アプリやゲームではVulkanが台頭しているため、Android 15ではVulkanを最優先とする。従来のOpenGL ESに関しては、Vulkan上で実行する「ANGLE」を介するようになる。現在は開発者向けオプションで有効化できるが、2025年には標準でオンとなり、2026年にはOpenGL ESは完全にANGLE経由となる予定だ。
## その他の変更点
Android 15 Beta 2には、以下の変更も含まれている。
- AV1デコーダー「dav1d」がハードウェアでAV1デコードをサポートしていないデバイスでも利用可能に
- プライベートスペースの作成機能
- メディア権限の部分的アクセスで最近選択した写真/動画のみ強調表示可能に
- URIの権限チェック、安全なバックグラウンドアクティビティの起動
- 大画面デバイスでのマルチタスク改善
- ピクチャー・イン・ピクチャーの新実装
- ウィジェットのプレビュー機能
- 予測バック機能
- 日本語フォントの変更(toSansCJKのバリアブルフォント、古いひらがなに対応)
Googleは、これらの変更によりプライバシーとセキュリティの強化、ユーザー体験の向上を図っている。
Citations:
[1] https://developer.android.com/develop/ui/views/graphics/opengl/about-opengl
[2] https://en.wikipedia.org/wiki/OpenGL_ES
[3] https://developer.android.com/studio/releases/emulator
[4] https://stackoverflow.com/questions/68119118/opengl-es-2-0-glsl-shader-doesnt-compile
[5] https://github.com/aras-p/UnityGaussianSplatting/issues/26