さぁ今日も今日とて、一席おつきあいを頂戴申し上げます。(先に申し上げておきますが、今日の一席は、かなり長いです。)
本日は我らが大阪が抱える二大プールの片割れ、大阪プールにて長水練習でございました。こちら本日のお品書になります。

はい、見ての通りバチコリ泳いでます。長水ということもあって皆様なかなかにきつかったのではないでしょうか。
僕は今日のBrokenの各セット一発目を80〜90%のHardで、帰りをMiddleでいかせてもらいました。泳ぎ終わった後はおじいちゃんタイムが始まってしまいましたが、なかなかにいい泳ぎができたと思います。
各個人のダイブ練もいい具合なのではないかと。僕は所々おじいちゃんになって全体を見ていますが、見るからにダイブが上達した人が何人かいます。ダイブは全ての始まりですから、やはりトップスピードで行きたいもんなんですわ。正味そこをいじるだけで一秒弱程はタイムが縮まるんじゃないかと思っています。
長水練習の時に出来るだけ体に感覚を覚えさせて、さらにGet Overできるようにしたいと毎日思っている次第です。
さぁ枕はこの辺で。本日の本題でございます。本日7/10、4回生MG・柴垣志保さんが引退されました。皆さんより一足早いご勇退になります。
さていきなりですが、僕は部活が大好きです。ここから僕らしからぬ、真面目な話になります。引退ブログ前の最後のブログということもあり、僕の部活に対する正直な気持ちを吐露しました。明日雨になるかもわかりませんがご容赦を。
もう一度、僕は部活が大好きです。ロクに泳げず、ご迷惑ばかりおかけしているうるさい僕ですが、サークルとは違う、この“大阪大学体育会水泳部(競泳面)”が好きなんです。部活、特に体育会(系)のものは、かなり制約の多いものだと思います。例えば、インスタに載っている友人が遊んでいる写真を見ながら乗る始発、練習後、ヘトヘトになりながら、楽しそうに話すほかの学生を横目に登る阪大坂、筋トレの後に満身創痍で乗った再履バスで聞こえてくる“今度の土日遊ぼう”の声。そして引かない腰の痛み。
アホです。こんな生活をする人間は。僕も含めて、皆さんアホです。なんで大切な大学生活の一部を犠牲にして、自分の身をも削ってまで、こんな生活をするんです?僕は毎日疑問を抱いています。
しかし、しかしです。僕はそんなアホな人達が大好きなんです。そんなアホな生活も、大好きなんです。なぜなら、“楽しい”から。
“楽”と“楽しい”は同じ漢字を書きます。意味も似ています。しかし、実際は違います。対極です。
ーー“楽”と“楽しい”は違うよ。“楽”と“楽しい”は対極だよ。だから“楽しい”ことがしたいなら、“楽”はしちゃダメなんじゃないかな。ーー
これはTHE BLUE HEARTSの甲本ヒロトの名言です。僕はこの言葉を初めて聞いたとき、自分の考えを一新しました。確か、中学三年生の時でした。当時僕は逃げてばかりでした。しんどいことから、水泳も勉強も。“楽”がしたかったんです。しかし僕は気づきませんでした。それではいつまで経っても“楽しい”ことはできないと。それに気づかせてくれたのがこの言葉です。それから僕は出来るだけ“楽”をしませんでした。“楽しい”ことを全力でするために。
そして決して“楽”をせず、最高に“楽しい”ことをしているのが、“情熱”に満ち溢れているのが、この阪大水泳部です。今日ゆかさんが泣かれていましたが、あれは同じ“情熱”を胸に灯した仲間との別れだから泣けるんです。単に寂しいから、なんて陳腐な理由だけでは片付けることは失礼に当たります。そんな素敵で熱い、仲間との別れを本気で悲しむことのできるほどの“情熱”を、この部活の方達は皆さん胸に抱いています。
大学生になったんですから、誰しも“楽”をしたいはずです。しかしそれをせず、“楽しい”を追い求める姿、その“情熱”に、僕は惚れ込みました。だから僕は入部したんです、この部活に。先ほど書いたような辛いこと、これまでもこれからも沢山あります。その時に元気をくれるのが可愛らしい後輩、陽気な同期、そして、頼れる先輩です。
僕が惚れ込んだ部活です。皆さん本当に素晴らしい方達です。しかし今日はそんな先輩のお一人が引退されました。正直寂しいです。いつまでも一緒にいて、僕のつまらん話を聞いてほしいです。頼らせてほしいです。しかしそうはいきません。僕たちは胸を張って“後は任せてくだい”と、先輩方の背を押して差し上げないといけないんです。僕たちにたくさんのものを残して去ってゆく先人を、見送る義務が僕たちにはあるんです。涙の別れになりますが、やらねばならんのです。(僕は多分オイ泣きすると思います。)
“楽しい”をひたすらに追い求める先輩方の“情熱”は、僕らが受け継ぎます。ただしそれは競技に対してのものです。ですから先輩方、特に今日引退された志保さん、CSで引退された坂東さん、ちくまさん!後は安心して僕達に任せてください。そして空きのできた心に、同じくらい熱い、ほかのものへの“情熱”を灯してください。そんな素敵な姿を、僕たちはこれからも追い続けます。
志保さん、坂東さん、そしてちくまさん、本当にありがとうございました!
関カレまで後二週間(全国公は四週間)を切りました。つまり、多くの“仲間”との別れが迫っているということです。リミットはすぐそこです。僕たち全員の心の炎を共に燃やし、一つにして大きくすることができるリミットは。ですから今から全力で薪をくべましょう。全力で熱くしましょう。僕たち阪大水泳部の心の、“情熱”の炎を、“薔薇”のように紅く燃え上がらせましょう。そしてその炎は、“楽しい”を追い求める僕たちの進む道を明るく照らしてくれると思います。
長くなりましたが、これが僕の正直な思いです。そして最後はこの一節で締めたいと思います。
ーー情熱の真っ赤な薔薇を 胸に咲かせよう
花瓶に水をあげましょう 心のずっと奥の方ーー