ゆめのあと | 大阪大学体育会水泳部のブログ

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大阪大学体育会水泳部のブログです!‍今年のスローガンは【百尺敢闘】チーム一丸となり到達しうる極限まで果敢に闘い抜きます!

(お気に入りの写真を貼るコーナー)


お疲れ様です。
OFF中に失礼します、4回の山田です。部員として4回生を名乗るのは、ここが初めてな気がします。
お久しぶりです。あるいは初めましてです。


先日スマホの機種変を行ったのですが、LINEの引継ぎに失敗してデータが全て吹っ飛びました。
データの復元を試みたところ、最後にバックアップを保存したのは2017年4月21日とのこと。面白そうだったのでバックアップを復元してLINEだけタイムスリップしてみました。2017年4月21日、記念すべき日。そう、それは、

 



体験連を終え、某同期が水泳部への入部を決めた日です。

他にも、教職や英語のグループワークで用いられた、今や顔さえあやふやな人とのLINE、他サークルの勧誘LINEなどが発掘されました。

 

今年入部を決めてくれた1年生は、あらゆることが異例尽くしだと思います。そんな中水泳部を選んでくれてありがとう。物語で気になるのはやっぱり冒頭と結末です。引退ブログが皆さんのこれからの部活動生活につながるものであったら嬉しいです。





さて、引退ブログです。
とはいえ思っていることのほとんどを、昨日のみっきーのブログが代弁してくれたように思います。ぜひぜひ前ページのブログを読んでください。重ねて僕が書くのは、「失って初めて大事だったと気付く」んじゃなくて、「失ったから、そのときまでのことを大切に思って生きていく」みたいな話です。失ったものを数えるより、残っているものを数えよう、でもやっぱり失ったものは悲しい、みたいな話です。どうぞお付き合いください。



とはいえ、どんなテンションでこの文を書き進めればよいのか、あまり整理の付いていないのが正直なところです。なにせ、「引退」の二文字が頭をよぎってから、もう5か月が経とうとしています。今年4月、23歳の誕生日のプレゼントは、七帝中止の知らせでした。おそらく一生忘れられない日になると思います。

色んな大会が中止、延期となる中で思い出すのは、去年の七帝での、後輩の涙です。

競技二日目が台風の影響で中止になり、七帝で引退する予定だった先輩方は、「いつの間にか引退していた」という、今となっては僕たちと同じ立場でありがたいお言葉を述べられました。
無念もあったと思いますが、清々しい顔で話される先輩方。その横で、あり得ない勢いで大泣きしている一人の後輩がいました。めちゃめちゃ感動したからなのか、はたまた次年度の実行委員長として閉会式で一言話さなければならないプレッシャーから解放されたからなのか、どないしてん、と話を聞いたところ、

「こんな形で先輩の努力が報われないなんてあっていいのか。こんな形で、僕の努力が否定される未来があるかもしれないと思うと、涙しか出てこない」(大意)とのことでした。

「でも今お前が泣かんでもええやろ」が脳内に2割くらいあったのですが、彼よりも引退が近い身にある自分にとって、自分にとっての引退とは?を考える最初の機会だったように思います。今思えばあそこで一緒に泣いておくべきだった。





大学水泳を通じて僕が考えてきたことの一つは、楽しむべきか、勝つべきか、なんていう、あまりにもありふれた問題です。大切なのは過程か、結果か、みたいな話も一緒かも知れません。
そんな二者択一を上からたたき壊されたような気がしています。まさか「過程」だけ残って「結果」がない、みたいなことになるとは思わなかったもん。

今年のスローガン「覇願大笑」は、「楽しむだけじゃいけない」「勝ちを目指すだけでもない」みたいなことを、同回の中で共有する形で選ばれたと思っています。(山田のゴリ押しではなかったよな?そうやんな?)

「笑って勝とう」「勝って笑おう」

僕に、僕たちに残されているのは「笑」の部分のみです。けれども幸せなことに、その「笑」がとっても大きな存在です。

本当に4年間楽しかった。最後の強練期間なんて特にウッキウキでした。当時のB面、3D面には本当にお世話になりました。「もっと煽ってええで!」なんて言わなくとも毎日煽られて泳ぎました。どんなメニューでも競う相手が横にいた。意外(?)とポンコツ面隊長なのでマネさんにもご迷惑をおかけしました。

1回の初めから3面として出場して、ひっどい泳ぎをしたこともあったけど、ひとしきりイジった後、真面目にフォームのアドバイスしてくれる先輩や同期がいました。2回生、バッタ面が少なくなって不安に思ったのもつかの間、頼りになるなんて言葉じゃ言い表せないくらい頼りになる後輩が出来ました。その背中を追うだけで、余計な緊張無しにレースに臨めました。先輩としてそれどやねん、って話ではあるけれど。

直筆のクラTやスウェット、キーホルダーなんてものも作ってもらって、なんやかんやあってたくさんの画像編集を行いました。イベントではよくわからん景品を買って会計をしかめっ面にさせました。

「勝たなくたって」「部活は楽しい」、喉の奥までこの言葉が出かかっています。というか今出ちゃいました。こんな形の引退でも、はっきりと、楽しかったと言い切ることが出来るし。

でも、それでも。僕の部活の核には堀下さんの代の涙があって、翔吾さんの代の涙があって、承さんと瑞樹さんの掲げたトロフィーがあります。

「その楽しさは、勝ちを目指していたからこそあったもの」と片づけるのが一番なのかもしれないけれど、負けてすらいない自分の言葉として受け入れるためには、もう少し時間がかかりそうです。




これからの阪大水泳部に向けてのメッセージとしては、ちょっとそぐわないものだったかもしれません。誰に向けてかというと自分に向けての言葉だった気がします。
勝ちにこだわることなく、ただただなんとなく泳いでベストが出れば喜んでいた高校以前の自分と比べて、こんな葛藤が起こったことこそが自分の成長だな、と思って書き記している次第です。

体制が代れど、スローガンが代れど、はちゃめちゃに練習盛り上がりながら、勝ちと笑いを両取りする後輩たちの姿が浮かびます。

そんな部活の形が少しでも早く戻ることを心から願っています。
また、これまで僕たちが享受していた部活動生活は、OBOGの先輩方をはじめとする数多くの方の支援の賜物であり、今度は自分もその一員となれるよう、尽力していきたいです。

 

 



思った通りの引退ではなかったけれど、人生「思った通り」より「思いもよらない」結末の方が大事だったりします。なんちゃって罰ゲームから始まった200Flyが僕の学生生活を支えてくれたし。

……なんて悟った気になってるけど、「思った通り」にならなかったことをもうちょっとうだうだ言ってみたい自分もいる!

 



楽しかったよ、大学水泳!でももっと楽しいことがあったの?すごいな大学水泳!

 

 

 

 

―覇願大笑—