迷った時ほど遠くを見よ | 大阪大学体育会水泳部のブログ

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大阪大学体育会水泳部のブログです!‍今年のスローガンは【百尺敢闘】チーム一丸となり到達しうる極限まで果敢に闘い抜きます!

こんにちは。
ラオス政府公認象使い師(見習い)の熊谷です。


象を動かしたいときは大きな声で「パイ!」と叫びましょう。
逆に止めたいときは、大きな声で「サイ!」です。
明日から動物園で試してみてはいかがでしょうか。
ただし、効果があるのはラオス語で調教された象に限ります。



さて、今日の練習メニューは、、

Race Paceでした。




皆さん、炎天下の中、頑張っていますね。




ほのかちゃん、ゆいちゃん、マネありがとうございました。



講評ですが、
 レースを想定して、
 どのくらいのラップで纏めるか、
 どのくらいのストロークで揃えるか、
 どこからスパートをかけようか、
細かく意識して取り組めると本番に生きてくるんじゃないでしょうか。


遠藤君、最近ストローク数は数えてるかな?


また、drillの段階から火曜日と同メニューでした。
前回芳しい結果を残せなかった人は調整から見直すのも一考する余地があったでしょう。
メイン前のdrillで自分に合った調整を見つけることは、試合前のアップの効果的な組み立てにもつながります。練習を通して、自分に合った調整法を見つけていきたいですね。



練習の合間の一枚をおまけしましょう。
灼熱の太陽にも負けない笑顔。
全国公までの残り日数を体で表現してくれてます。






そんなことより引退ブログですか?


とはいえ、前回のが最後と思っていただけにこれといって書くことが、、、


一応書きますが、他の部員のように過去を振り返って云々の感動大作は書けませんのでゆるゆるとお付き合いください。



これが僕の水泳人生です。




といっても、シーズンベストをつなぎ合わせただけのグラフです。
けれどこれを見るとなぜかいろいろ思い出してしまいます。



中学の時は、親にジュニアの時から無理やりやらされていた水泳を本格的に競泳として始めました。当時は、身長が伸びるにしたがってタイムが伸びたので、とてもとても楽しくやっていました。

しかし、中学2年の長野県大会。
  10人が決勝に出れらるところ、僅差で11位。
 


最後の最後に踏ん張り切れなかった自分が嫌で嫌で無気力になりました。その矛先は、大好きだった水泳にも向かい、練習もまともにせず出場した翌年の大会では惨憺たる結果。その流れで水泳から離れてしまいました。



大学でもう一度水泳をやろうと思ったのはこの悔しさが忘れられなかったからです。
1年の時は黙々と頑張り、タイムも伸びていきます。



とはいえ、大学生です。誘惑も多いですね。田舎者の熊谷少年は大都会大阪で広がった世界に、あれもこれも、やりたいことを見つけては手を出していきました。

ゼミとか、バックパックとか、語学研修とか、インターンとか、選挙ボランティアとか、、、
水泳もその中の1つに埋没していきました。とりあえず全国公に出れればいいや。Baに浮気もしました。
ただ、1年の時の頑張りのおかげでタイムは伸びてます。



それが転機を迎えたのが3年の夏シーズン。ビギナーズラックと1年のときの頑張り分の貯金を使い果たして伸び悩みます。今考えれば、練習にまじめに取り組んでなければ結果が出ないのは当たり前なんですけどね。

そこで影響したのが周りのチームメイトでした。
支えてくれたのもチームメイトでした。
このまま引退なんてできない。

本気になりました。
結果出てきてますね!
でもまだまだ!!

同回の皆、ありがとう。皆が同回でなければここまでこれてはいなかったでしょう。

あまりプライベートで深い関わりはないけど、大学生活での皆との関わりはとてもとても大きなものでした。

水泳に対するひたむきさと技術力を尊敬し、同じようなレベルで競れる仲間として高めあい、初心者からとは思えない熱意に心を動かされました。

口では言わないし今後も言うことはないと思いますが、皆が大好きです。


あと少し、残すは全国公。





今回のブログはこんなところにしておきましょう。
いよいよ引退式で言うことがなくなっちゃいますからね。



え、これじゃあただお前の自分史を振り返っただけじゃないかって?
では、最後に、いい言葉を見つけたので、置き土産がてら残しておきます。
結構、今シーズンの自分と重なるところがあって好きな言葉です。




「迷ったときほど遠くを見よ」(孫正義)



大学生って、
 やりたいことがいっぱいあって、
 やらなきゃいけないこともいっぱいある。
その中で水泳部に居続けることは体力的にも精神的にもしんどいでしょう。

目の前のノルマもあるし、メニューだっていちいちきついし…。


去年の自分は、ただただ目の前の練習をこなしていくことで精一杯でした。


今年からでしょうか。
ノルマが気にならず、メニューの強度に毎度狼狽えなくなったのは。
その理由は、引退するとき、どんな自分になっていたいかを考えて建てた目標の存在でした。



目の前のことにいちいち気を取られるのでなく、将来の姿を想像してみる。
目先の困難や失敗、そんなもの、誤差に過ぎないと思いきれるはずです。



今年(密かに)決勝に出る、そんな目標を立てました。


しかし、その目標は果たせなかった。


けれど、

切れるわけないと思い込んでた全国公の個人制限を切れた自分や、

無理と諦めていた先輩や同回に追いつけた達成感や、

ようやく他大の選手を倒せるようになった高揚感や、

関国で補欠だけど初めて黄色い紙に乗ってこぼれた笑みや、

うっすら腹筋の割れ目がみえてきたわがままbodyは、

目標を立てる前の自分からは想像できない進歩でした。


たとえその目標が叶わなかったとしても、過去の自分が想像できないような小さな成功はいくつも積み重なっていました。そんな成長は気づけばうれしいものです。



そして、悔しさは次への原動力にもなります。この悔しさは必ず全国公で晴らす。




苦しいとき、目の前のことで迷ってしまうとき。

そんな時は、象の背に乗ったつもりで、 高い視点から未来の自分を見てみよう。

 迷った時ほど遠くを見よ

                 ――――象使いより愛を込めて
    4回 熊谷勇