真冬に花も葉も光り輝くは、”ツワブキ”かな! | 季節の花と短歌と共に

季節の花と短歌と共に

 このブログでは、私の住む横浜市旭区にある「こども自然公園」で、散策をしながら見つけた季節の草木に目を向け、紹介していきたいと思います。さらに、植物に対して感動、感謝や感情を込めて、拙い自作の短歌を共に載たいと思います。

  フキのような葉っぱがツヤツ!

 暖冬といわれる今年の冬ですが、横浜のど真ん中に位置する大池公園でも、朝晩の冷え込みは厳しいものがあります。そんな中で、多くの人が公園を散歩したり、ランニングをしたりしている人を見かけます。年も明け寒さにも体が慣れてきたころです。ですから小春日和の日中には、とても暖かく感じることもあります。北風が吹くと状況は一変しますが…。春先には、たくさんの花が咲いていて、散歩も楽しくできました。しかし、冬に体を動かす人は、犬のためのの散歩か、自分の健康の為に体を動かそうという意識の高い人でしょうね。また、こんな時期に咲いている花は殆どありません。強いて言えばサザンカがちらほらと咲いているくらいです。ですから、普段余り外で動いていな人が、急に外に出てたまには運動をと考えている人は、気をつけてください。ヒートショックでやられる可能性もあります。十分暖かくして公園へ出かけてほしいですね。こんな寒い時期に頑張って咲いている花も見つけることができます。今日紹介するのはツワブキです。ツワブキは、公園に群生しているというより、所々に鮮やかな黄色い花を咲かせているからとても目立ちます。しかも葉っぱがピカピカツヤツヤとしているので、ダブルで輝いているという感じです。そして葉っぱが丸くて大きいので、より一層輝いて見えます。葉っぱだけでも観賞に耐えるのではないでしょうか⁉葉っぱは、春に咲くフキの形にそっくりです。フキは、全く光沢はありません。ツワブキの名前は、きっと「ツヤツヤ葉っぱのフキ」が変化して「ツワブキ」となったのでしょうね。

 

  フキとツワブキは兄弟なの…⁉

 

   ツワブキは、地方によっていろいろな呼び方があるようです。ツヤブキ、ツワ、イシブキ、イソブキ、オカバス、チイパッパ、ツバ、ツワナ、ツヤ、ツワンポ、ヤマブキ、オバコなどとも呼ばれ、沖縄では「ちぃぱっぱ」、奄美では「つばしゃ」・「つば」、宮古では「つぱぱ」、八重山では「ちゅぶりんぐさ」と呼ばれているようです。漢字で書くと「石蕗」です。岩場に咲く蕗(フキ)という意味ですね。実はツワブキは、キク科の植物です。葉っぱはフキに似ていますが、花は菊そのものですね。海岸近くの岩場などによく生えているところから、石の蕗となったのでしょう。木陰や日陰を好んで良く育つので、園芸植物として観葉植物としても利用されています。特に、日本庭園の植木の隙間や大きな木の下のグランドカバーとして好まれます。また、蕗の名前が付いているように、フキのように食用にもなるそうです。フキを煮物は食べたことはありますが、ツワブキはないですね…⁉野菜としては山菜に分類されています。日本においては、東北南部以南の海岸付近に自生しているほか、日本以外では朝鮮半島や中国、台湾にも自生しています。常緑性の植物なので、年中葉が青々と茂っているのも特徴です。フキ同様、地下茎から伸びる葉柄を食べますが、根の部分には「ピロリジジンアルカロイド」という天然の毒素が含まれているため、アク抜きなどの下処理が必要とのことです。フキとツワブキは見た目がよく似ています。そこでここでは、両者の見分け方のポイントを3点あげます。1つ目のポイントは「花」です。フキは冬になると地上部分がなくなってしまうのに対して、ツワブキは、寒くなってくると黄色の花を咲かせます。2つ目は「葉」です。葉に厚みや光沢が無く、表面がザラザラとしているフキに比べ、ツワブキは葉に厚みや光沢があり、表面がツルッとしているのも違いを見分けるポイントです。さらにフキは夏に葉を広げますが、ツワブキは常緑性であるため、年間を通して青々とした葉を茂らせているという特徴もあります。3つ目は「ふきのとうの有無」です。フキは、初春になると近くにふきのとうが芽吹き出します。一方、ツワブキの周りにふきのとうが生えてくることはありません。以上のような違いがあります。因みに、フキもキク科ですので、大きな分類としては兄弟ですね。適切な収穫時期に収穫したツワブキは、筋っぽさがなく、歯ごたえがよいのが特徴で料理に加えるとその食感がやみつきになるそうです。フキを食べたことがある方は、ツワブキを食べた際に、独特の香りとほんのり感じる苦みがフキに似ていると感じるかもしれないということです。ワラビやゼンマイ、ふきのとうと同様、ほのかな苦みが特徴的な、旬を逃さず食べておきたい春の味覚です。下処理をしたツワブキは、さまざまな料理に活用することができます。油と相性がよいので炒め物にも適しているほか、佃煮や煮物などしっかり味を染みこませたものもおいしくいただけます。また、ほかの食材と組み合わせることで、ツワブキの複雑な味わいが引き立つということので、是非ツワブキのおいしさを味わってみたいですね。花がかわいいので、採るには惜しいですが…!

 

<一首>人少な 寒さしみいる 公園に

    心暖たむ ツワブキの黄花