ホワイトタイガーのしっぽのイメージか⁉オカトラノオの見た目うるわし…‼ | 季節の花と短歌と共に

季節の花と短歌と共に

 このブログでは、私の住む横浜市旭区にある「こども自然公園」で、散策をしながら見つけた季節の草木に目を向け、紹介していきたいと思います。さらに、植物に対して感動、感謝や感情を込めて、拙い自作の短歌を共に載たいと思います。

 

 

  こんな場所に、こんなにきれいに…‼

 

 今回も草木シリーズです。大分前の話になり恐縮ですが、7月半ばに桜山からバーベキュー広場に抜ける坂道をランニングで駆け下りていきました。ここは比較的急斜面でもあり、桜山と下の道へと繋がつ細道で、あまり人は通りません。公園に頻繁に行く私でもあまり通らない、そのような道です。草刈りなどの整地されていない時には、辺りは草丈が1m以上もあるような草が、道の両脇に茫々と生い茂っているその途中に咲いていました。今日紹介するのは、オカトラノオです。この花は、他にも、やはり少し鬱蒼とした森の中で少し開けて明るくなった所に群生していました。この花はサクラソウ科で、北海道から九州までの日当たりのよい山野によく自生しています。花丈は、50~100㎝位です。花、は小さい花が手元の枝の方から先端にかけて順番に咲いていきます。花全体は約15~20㎝位です。一面が真っ白く咲き、簪のように風に揺られてとても奇麗です。場所が場所だけに、緑の草海原の中で白い花がとても目立って綺麗です。その形が虎のしっぽの様だから“丘虎の尾”という名前が付いています。英語では、“Gooseneck”と言い、ガチョウの首と表現しています。さあ、上の写真を見たら、どちらの表現がピッタリでしょうか⁉

 

  あなたは、トラの尻尾なのそれともアヒルの首なの…⁉

 

 トラノオというと観葉植物のサンスベリアを連想します。葉っぱが緑色ですが、確かに虎のように横縞が入っています。しかし、このトラノオは全くそれとは違います。葉を観るのではなく花が虎の尾のように曲がって咲いているところから名前が付いたのでしょう。実は「トラノオ」と名の付く花たくさんあります。ヤマトラノオ・オカトラノオ・イブキトラノオ・ナンブトラノオ・ノジトラノオ・ヌマトラノオ等々です。また、オカトラノオの花言葉は、「忠実」「騎士道」「貞操」「清純な恋」などいろいろなあります。この花の属名には、古代マケドニアの王の名前が付いています。リュシマコス王が、この花で猛り狂った牛を鎮めたという故事から「騎士道」という花言葉が付いているそうです。実はこの花は、非常に繁殖力が強いです。真夏の花の少ない時期に清楚な感じでとてもよいのですが、もしも民家の庭に植えたなら地下茎で繋がっていて、いたるところから出てきます。ちょうど、ドクダミやスギナの様な感じですね。しかも、花丈が優に1mを超える高さなので大変なことになります。もし植えるとするならばプランターが無難ですね。オカトラノオは、ハーブの一種なので葉や根を天日に干して茶葉にして揉むことができます。生理不順やむくみ等に効果があるそうです。いずれにしても、この暑い真夏に、清楚な中にも逞しく咲くオカトラノオは、花の少ない時期に、花を摘んで生け花にして目で涼むのも良いですね。残念ながら、公園内のオカトラノオは、勝手に採取できませんが…。
 

<一首>しっとりと 山野に生える 白い花

    オカトラノオ その名も頼もし