子供達の成長を高いところから見守る、ヒトツバタゴ‼ | 季節の花と短歌と共に

季節の花と短歌と共に

 このブログでは、私の住む横浜市旭区にある「こども自然公園」で、散策をしながら見つけた季節の草木に目を向け、紹介していきたいと思います。さらに、植物に対して感動、感謝や感情を込めて、拙い自作の短歌を共に載たいと思います。

 

  目に飛び込んでくる”白い巨木”

 ゴールデンウイークには、大池公園にたくさんの人が来ました。子ども達の歓喜の声もいつもよりも高らかにはつらつと聞こえていました。コロナを初めいろいろな日常的なストレスから解放された感が十分伝わってきました。子ども達が一番大好きな場所は、とりでの森にあるアスレチック広場でしょう。ここのアスレチックは、斜面を利用して沢山の遊具が一つになっているのが特徴的です。そして、その中央に長さ50mほどのローラー滑り台が通っています。この木は、このローラー滑り台の入り口近くにそびえ立っています。今日紹介するのは、ヒトツバタゴです。樹高は、優に15mは超えるでしょう。その木が、この時期白い花に覆われています。ランニングやウオーキングで、池の方からアスレチック広場を通り抜けて道沿いに進んで行くとT字路にになります、そこを左に向かって更に登っていくと、アスレチック広場の一番上の辺りに抜けられます。そこはちょうどローラー滑り台の入り口の所になります。そのすぐ上にこの木はあります。この時期には白い花が木全体に咲いていて、先ほどの坂を上ってくると、いきなり”白い木が目に飛び込んでくる”感じがしました。開花した時には、それほどのインパクトがあります。

  子供は貴重、ヒトツバタコは希少…‼

 高さが10~15mほどで、樹高が高いのでアスレチックに夢中になっている子供達の視界には入らないかも知れません。しかし、この木は、長い間いつでもここにいて子供達を目を細めて見守っていたに違いありません。ところで、このヒトツバタゴは花が白く沢山咲いていますが、一つ一つの花びらの形は小さくて可愛い形をしています。白い線香花火のようにも見えます。しかし、花の数が多いので、樹木全体が白く見えます。アメリカにも近似種があり、それは別名「白い雪が積もった木」と言われているそうです。また、日本ではあまり見馴れない木なので「なんじゃもんじゃの木」とも言われています。それもそのはずです。自生する地域が極めて少なく、絶滅危惧植物に指定されている木なのです。そんなレアな木がこの大池公園にあることは、驚きと共に、もっと誇りにしていいのではないかと思います。この木は30m以上のとても大きくなる木です。周りには何も植えずにシンボル的な存在として育成するのが一番です。公園内にあるこの木も、アスレチック広場の一番高い、他の木の密集していない所にあり、この木の成長に大切な日当たりと水はけの良さも十分で、とても良い条件の所に植えられているなと感心しました。漢字で書くと「一葉田子」で、その花言葉は、「清廉」です。花の咲いているその姿を見ると清廉そのものです。この清廉で珍しい木が、皆に親しまれると共に、枯れることなくいつまでも公園にくる人達見守っていてほしいですね。因みにこの木は、樹高がそれほど高くないので目立ちませんが、入り口広場と第一駐車場の間位にも植えられています。

 

<一首>公園で 子供見守り いつまでも
    絶滅危惧の ヒトツバタゴは