朝から慌ただしく準備し、

その先数日分の気力を前借りするような気持ちで

笑顔で子どもたちを送り出す

ことをミッションにしていました








学校でたくさんの先生方に見送ってもらい

タクシーへ




ユリ先生には助手席に乗ってもらい


後部座席は子どもたちに挟まれて私が真ん中に




子どもたちは

機嫌よく先生に手を振りながら乗り込んだのですが


Uberで呼んだタクシーが運悪く、くさい驚き


稀にみる臭さでした


おそらく運転士さんの体臭的なものだと思います



私も耐え難い…が、


嗅覚過敏で

くさいのが壊滅的に苦手なコウ




乗った瞬間から青ざめ

鼻をつまむも上手に口呼吸できず

窓を全開にしても苦しそうでしたゲロー




今から酔い止めのんでもな…


明らかに揺れじゃなくてにおいだしな…




かたやメイは急に機嫌が悪くなり


ベルトがきつい!


いやだ!


と怒り出す



たしかに、きつめのシートベルトではありました




緩ませて私がベルトを引っ張り続けていましたが

ずっと怒っていて


コウの気分を紛らわせようと


あ、飛行機だ♪


とか


音楽かけようか♪


とか話していると



もうママ、しゃべらないでむかっ


うるさい


と睨んでくる




左のコウは



あと何分…?



あと、、15分



長い


降りたいネガティブ


おりる、おりるよ



一旦止まる?



止まらない、ゔぅぅぅネガティブネガティブネガティブ



うめき声をあげながら


半分、意識混濁




かたや

右のメイはしゃべらないで!と怒っている



コウが具合悪いから音楽かけてあげていい?



なんの曲?えー



スターマインとか♪



いや!



じゃあ好きなの選んでいいよ



いや、かけない!



そこはさ、助けてあげようよー

えーんえーんえーん





メイにとってのペースメーカーである兄のコウが苦しそうにしていて


どこに向かうのかもよくわからない、

メイは安心材料を失っているんだろうと思いました




めっちゃキレてるけど




早く着いてくれ〜と願うのみ




ちなみにこの車内での出来事は

のちにユリ先生から

いわゆる定型発達の子ならあんなことにはなりません

たった20分のタクシーの中で右も左も…

お母さん一人で毎日あれじゃ、休まらないのも無理はないです

と言われました


2人そろって非定型なので「どこの子もそんなもん」かと思いますよね…





到着するなり


早くドア開けて!!


飛び出すように降りるコウ




降りたらすぐ元気が戻りました



出迎えてくれた職員さんとともにどんどん中に入っていく



え、待って



メイもコロッと機嫌が直って

兄についていく




へぇ〜思ってた感じと違う〜おねがい



玄関は

待合室のない、無機質できれいな病院みたいな?



ほかの子どもたちの姿はなくとても静かでした



どう違う?



もっと広い、学校みたいなところだと思ってた〜(わくわく♡)




応接室に通され、


施設の担当者


児童相談所のケースワーカー2名


ユリ先生

(小学校のスクールソーシャルワーカー)


コウの相談支援員

(放デイの手続きをしてくださっている方

厚意で立ち会ってくれました)


私と子ども2人でテーブルを囲む




変な緊張感




なんの説明もなく、

施設職員の方から「まずは」と

荷物検査を受けている途中



早くお部屋に行きたい


早く早く!


と言うコウ



え、ちょっと待ってあせる



まだー?もう行っていい?



メイもつられてニコニコ



「じゃあ先にお部屋にお連れしましょうか?」


と施設職員さん




うん、行く!

行く!





(あれ、すごいウキウキしてるけど、わかってる?

私もう帰っちゃうんだよ

しばらく会えないんだよ

大丈夫??)



私のほうが内心動揺しつつ


努めて落ち着いて、笑顔で、


1人ずつハグし


大好きだからね


たくさん、楽しんできてね


大好きよ


と伝えました




ドアを開け


彼らは振り返りもせず足取り軽やかに連れられていきました




そして



ドアが閉まった途端








ミッションコンプリート







私は堰を切ったように

泣き崩れてしまいました




ちょっと、、ごめんなさい、、


しゃがみこんで30秒ほど声を上げて泣きました






黄色い花黄色い花黄色い花



感情があふれ出しそうで


この瞬間のことを振り返れるようになるまで

2週間かかりました