めだか屋で奮闘しまっせ (フィクションです)

 

 

第十四話 召田輔、走り回るの巻(1) <=以前はこちら

 

第十四話 召田輔、走り回るの巻(2) <=以前はこちら

 

第十四話 召田輔、走り回るの巻(3) <=前編はこちら

 

第十四話 召田輔、走り回るの巻(4)

 

 その日は、温室を締め切りにしてめだかの家だけで営業する召田輔(めだすけ)だった。

客から散々「開けてえや。」と催促されながら「訳がありまして、今日は勘弁してちょうだい。」「訳って何やねん。」「いやあ、ここに置いとるめだかで全部でんねん。」「怪しいなあ、何か隠しとるやろ。」「そんなことおまへんがな。来週は開けますさかい。」何とか客の攻撃に耐え抜いて一日をやり過ごした。

夕方、爺さんの様子を見に召田輔が隣を訪ねようとした時、丁度、出て来た爺さんと婆さんに鉢合わせした。「じ、爺はん。」と驚く召田輔に、「これはまずい。」と逃げて行く爺さんだった。横から婆さんが「アーア、ばれてしもた。」と嘆いている。

「病気で動かれへんのと違ったんかいな。」と呆れる召田輔に、婆さんは「御免やで。爺はんったら、あかねちゃんを取られとう無いよって仮病使ことりましたんや。もう、しょっちゅうですねんで。自分が休んだらあかねちゃんが残ってくれると勘違いしてんのとちゃうかなあ。あがいたって無駄やって言うてますのになあ。」と謝っている。

「冗談や無いで。」と思いながらも、壺の事もあって、余り責められずにいる召田輔だった。

そして、ドタバタで迎えた新装開店から一週間が経ち、あかねが温室で店員を始める日が来た。

先週来た筈の常連さんも交えて来店客は皆、早々に温室へ上がって行き、温室は多くの人で賑わっていた。召田輔は一人、ポツンとめだかの家に残され、時々、袋をぶら下げて降りてくる客から勘定するだけだった。

「どういうこっちゃ。」とベンチに座り込んで温室を見上げている召田輔だった。

暫くして、降りてきた常連さんに「上、えらいことになっとるで。ちょっと手伝うたったらどないや。」と言われて上がって行った召田輔の目に、盛んに謝りながら走り回っているあかねの姿が飛び込んで来た。「あかねちゃん、御免やで。」と言って、手伝いに入った召田輔は、上で袋詰めして下で勘定してと上がったり降りたり走り回ることになり、「結局、こうなるんや。」と叫んでいた。

夕方、閉店近くになると、やっと一段落した二人は、めだかの家のベンチで休憩していた。

「間違えてばっかしで、まだ召田輔さんのようには出来へんわ。」としょげているあかねに、「そらしゃーないがな。初日からえらいしんどい目させてしもたなあ。明日からは、わいも温室にいることにするさかい。」と気遣う召田輔だった。

あかねが「喉乾いたわ。奥に飲み物あるでしょ。取って来るわ。」と立ち上がって奥へ歩いて行くのを見て、まずいと思った召田輔は「待って、わいが取って来るさかい。」と慌てて追いかけようとして、置いてあった壺に足を引っ掛けて転んだ。

「大丈夫。」と言いながら壺を見たあかねは目が点になっていた。

「あはははは。」笑って誤魔化す召田輔だった。

 

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