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アルはどんどんラーモセに惹かれていく自分に戸惑う。
このままでは、気持ちが弱まってしまう。勇気が失せてしまう。
そう思えば思うほど、落ち着かなかうなる。
どうしていいのか全くわからなくなっていた。
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困り果てているアルを、ラーモセは労りながらこう言った。
「心配するな。俺たちは大丈夫だ」
その一言で少し楽になれた。心配するのはよそう。
明日何が起ころうとも、向き合う気持ちさえ失わなければ、何とかなるはずだ。
「お前は案外頑固者だよな。素直じゃないし。昔からそうなのか?直せよ、その性格」
「何よ、それ?やっぱりあなたとは結婚できそうにないわね。本当に無神経なんだから」
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「だってそうだろう。俺のこと一度も、どう思っているのか言わないじゃないか。
好きなら好きって言えばすむのに。
何照れているんだよ、お前なんか好きな人間なんか、俺ぐらいしかないだろう。
あとで後悔するなよ」
アルは確かに、自分でも素直じゃないのは認めていた。
それでも自分の気持ちを表現するのは、思いのほかとても難しく、簡単ではない。
そんな器用なら、この世界に来ることもなかったはずだ。
口をへの字に曲げ、今度はアルが機嫌を損ねた。
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ラーモセは少し心配そうにアルを横目で盗み見た。しばらくラーモセは考えあぐね、渋々折れた。
「わかったよ、俺が悪かった。だから機嫌直せよ。
お前がそんな顔すると、今の俺には勝ち目がない。お前のことしか考えられなくなっているんだ。
それをわかっていて意地悪くしているなら、お前も相当食わせ者だぜ」
アルは満足そうにラーモセを眺めた。
「なんだよ、その勝ち誇った顔は。全く、どうしてこんな女好きになったんだろうな。
本当に俺はバカだぜ」
アルは生まれて初めて幸せを実感した。
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「ラーモセのような純粋な男の子は初めて見るよ。私には羨ましいくらい。
生まれ変わったら、ラーモセみたいになりたいな」
ラーモセは嬉しそうに笑った。
「ふざるな。生まれ変わっても俺はもう一度、今の自分に生まれる予定だ。
そして必ずもう一度、お前を見つけて、お前を好きになる。何度繰り返しても、俺はそうする」
二人の肩が触れ合った。
パピルスが揺れ踊った。さわさわと唄を歌う。
大きな鳥、トキがナイル川を渡って行く。
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時間が止まったようにゆっくり流れた。
こんな感覚は初めてだった。
アルはこの日を忘れまいと気持ちに刻んだ。
くすぐったい甘い香りがした。
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「パピルスの詩」





