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家に帰り、再びいつもの生活が戻る。
しかし以前よりも確実に二人の絆は深まっていた。
ラーモセは常にアルを気遣った。
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押し付けるのでもなく、それは心からの計らいだった。
アルは次第にその心地良さに溺れそうで、怖かった。
そして二人はよく散歩に出かけた。
パピルスの茂みに腰下ろす。
ナイル川の川面がまるで宝石のように光り輝いている。
アルの眼にはそれが眩しくて、胸を切なくした。
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ラーモセは出し抜けにアルに言った。「俺たち、結婚しないか? 家族を作ろう」
アルは眼を見張り、ラーモセを凝視する。
ラーモセはその美しい顔をアルに向けた。「ずっと考えていた。早く返事しろ」
言ったとたんに、彼の顔が真っ赤になった。
アルはさすがに返答に窮する。そんなこと思いもよらなかった。
先日、自分の正体を明らかにしたばかりだ。何を考えて言っているのか見当も付かない。
何が彼の望みなのか。
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「なんで黙っている? 俺が嫌なのか?」
「そんなんじゃない。そんなんじゃないけど、なんだろう、どう捉えていいのかわからない」
ラーモセはますます苛立つ。
「何を迷うんだ。考える必要なんかないだろう。お前がもっと喜ぶと思ったのに」
完全にいつものようにふてくされている。
男はこんなに単純なのかと、溜め息が漏れる。
「そんなこと、私たちできると本気で思っているの? 前にも話したけど・・・・・・・」
「関係ない。明日はわからない。でも今、お前と結婚したい。それがいけないのか?」
アルは何か妙な感じがした。
「もしかしたら、私の身体が目当てとか?嫌らしい。
私に指一本触れないって、あれは嘘だったの?
私をそんな簡単に扱える軽い女だと思ったら大間違いよ。
何、考えているのよ?だから男は信用でいないのよ」
ラーモセは顔を引きつらせた。余程癪に障ったのか、喉を詰まらせた。
「俺がそんな男だと思うのか?冗談じゃない、誤解するな。そんなつもりで言ったんじゃない。なんだかすごくむかつくぜ」
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ラーモセは心外だと言わんばかりに腹を立てた。
アルはまだ疑いが完全に晴れたわけではないが、とりあえず謝った。
「ごめん」
顔を背け、しばらく彼は口を利かない。
「パピルスの詩」



