化学物質臭の原因はトランポリンだった | 健康は みんなのもの ~皮膚科医のブログ~

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◆石油のニオイ

「なんとなく、石油のニオイがする」

自宅のリビングで、数日前より感じるようになりました。
もちろん、石油ストーブは使っていません。

このパソコンのニオイだろうか。
カレンダーのニオイだろうか。
犯人さがしをするようになりました。

ダウンジャケットが原因かもと思い、洗濯しましたがニオイは変わりません。
鼻が悪いのではと、副鼻腔炎も疑いました。


◆化学物質過敏症とは

化学物質過敏症は、通常の人は問題にならない微量の化学物質によって、

悩ましい症状が引き起る病気です。
 

私達は、日々、少しずつ化学物質を吸いこんだり、食べたりしていますが、

それが限界量を超えたときに発病すると言われています。

石油ストーブや石油ファンヒーターは、灯油が燃焼することにより、

一酸化炭素や二酸化窒素、油に含まれる数多くのVOC(揮発性有機化合物)などの有害物質が発生します。
その点、エアコンは空気を汚さないため、深呼吸ができます。

一日のうち、長い時間を過ごす自宅は、なるべく化学物質を排除し、

クリーンな空気を吸いたいものですね。

◆犯人はこれだっ

リビングでの、ほのかな石油臭。
やがて、原因に行きつきました。


犯人は「家庭用トランポリン」でした。
トランポリンの伸縮性ネットには、その材質に石油が使われているのでしょう。
トランポリンを別の部屋に持っていくと、石油臭はしなくなりました。

部屋をクリーンしておくと、ちょっとした化学物質でも気づくようになります。
裏を返せば、化学物質に囲まれた生活では、

化学物質に気づきにくいということでしょう。