◆健康には空気が大事
化学物質過敏症とは、通常では問題にならないわずかな化学物質によって、
大きく体調を崩す病気を言います。
化学物質が体内に入ってくる経路に大きく3つあります。
肺から、胃腸から、皮膚からの3つです。
そのうち、6割を占めるといわれるのが、肺から、
すなわち、化学物質を吸って体内に入ってくる経路です。
健康には「食べ物が大事」と言われますが、
もっと大事なのは吸う空気かもしれません。
◆何と言っても衣類のニオイ
化学物質過敏症の人を悩ませるのが、他人の衣類からのニオイです。
厳密に言うと、「ニオイ」ではなく「化学物質」です。
「ニオイ」と言うと臭いのかなと気にするかもしれませんが、臭いのではありません。
「呼吸がしずらくなる」「頭が痛くなる」「気分が悪くなる」「うげ~となる」のです。
5メートル離れていても「うげ~」となります。
衣類の何が「うげ~」となるのでしょうか。
◆洗剤と柔軟剤
洗濯用洗剤には、白く見せるように「蛍光増白剤」が含まれており、
これらはがんやアレルギーの原因になるものがあります。
また、柔軟剤に含まれる「陽イオン界面活性剤」は、
皮膚や肺を刺激し、皮膚の常在菌を殺して、皮膚バリア機能を低下させます。
漂白剤が入っていないと、ワイシャツの黄ばみは取れませんし、
柔軟剤がなければ衣類がふんわりしません。
なにか良い方法はないものでしょうか。
◆安全な洗濯洗剤
以前の記事で、合成洗剤や柔軟剤を使わない洗濯を紹介しました。
今回はおすすめの洗濯洗剤を2つ、ご紹介いたします。
〔ハッピーエレファントの洗濯パウダー〕
粉末の洗濯洗剤です。
合成界面活性剤、蛍光増白剤、漂白剤、香料、着色料は一切使っていません。
1.2kgで600円台と、けっこうお得です。
〔ママこれいいね 〕
粉末の洗濯洗剤で、酵素の力で汚れを落とします。
界面活性剤、蛍光漂白剤、柔軟仕上剤、着色料、香料を含みません。
1kgで約3,500円と少し高いので、セレブの方におすすめです。
衣類は常に自分と共にいます。
洗濯洗剤は安全なものを使いたいですね。
参考文献
1)水城まさみ、小倉英郎、乳井美和子:『化学物質過敏症対策』,緑風出版,2020
2)加藤やすこ:『新 電磁波・化学物質過敏症対策』,緑風出版,2020