◆我慢が大事
中学校のころ、先生から「我慢が大事」と教わりました。
最近の若者は我慢ということをしない。
欲しいものはすぐ買ってもらう。
腹が立ったらすぐに怒りをぶつける。
それでは立派な人になれない。
先生は、忍耐の大切さを教えてくれました。
何を忍耐するのでしょうか。
◆欲を我慢する
私たちは「欲の心」を持っています。
「欲の心」とは、欲しい、欲しいと求める心です。
美味しいものが食べたい、パソコンが欲しい、ブランドのカバンが欲しい、流行の服を着たい、新車に乗りたい…などです。
「欲しいことがなぜ悪いのか」との反論もあるでしょう。
欲には「キリがない」という欠点があります。
満たされるとそれが当たり前になり、もっと欲しいと、
さらに欲がかきたてられ、欲望は増大します。
パンや甘いものは、食べ出したら止まらなくなるので、
一番最初の段階である買うのを我慢するのが得策でしょう。
◆怒りを我慢する
他人のちょっとした一言でスイッチが入り、
売り言葉に買い言葉と、怒りがエスカレートすることがあります。
火事でも初期消火が大事と言われます。
大きな火になると消せなくなるので、
ちょっとした火種のうちに消すのが肝心です。
怒りは最初の「カチン」が火種です。
これを我慢しないと大火へと発展してゆきます。
大きく燃え上がってしまったら、とても忍耐できないでしょう。
怒りも初期消火が基本です。
◆おしっこは我慢しよう
泌尿器科を受診するおしっこのトラブルで多いのが「頻尿」です。
そんな人に多い間違った習慣が、「おしっこを我慢しない」ことです。
おしっこは腎臓で四六時中作られ、膀胱に運ばれています。
トイレに行っても、1分経てばその分のおしっこが膀胱内にたまっています。
おしっこしたくなったらすぐに出すという習慣が、
膀胱を軟弱にし、頻尿をエスカレートさせます。
おしっこを我慢していると膀胱が鍛えられ、「頻尿」は改善されてゆきます。
「おしっこを我慢すると体に悪い」というのは、間違った常識です。
「おしっこを我慢しないのは体に悪い」が新常識です。