疲れ対策:50歳すぎたら夜勤をやめよう | 健康は みんなのもの ~皮膚科医のブログ~

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◆シフト制は副腎疲労になる

慢性疲労の原因の1つが「副腎疲労」です。
副腎疲労をきたす職業は、精神的な緊張と、肉体の酷使が強いられる仕事です。
また、
早番、遅番、夜勤など、シフト制の仕事です。


副腎疲労の患者さんの2~3割は、

医師や看護師など医療従事者と言われています。

◆「深夜のホルモン群」と「午前中のホルモン群」

私達の体は、夜中の0時から4時ごろまで、

成長ホルモンを始めとするホルモンが分泌され、

一日の疲れをいやし、明日への準備を行います。
これを便宜上「深夜のホルモン群」と名づけましょう。

 

朝目覚めてから午前中に、コルチゾールを始めとした戦うホルモンが分泌され、

一日の活動を支えます。
これを「午前中のホルモン群」と名づけます。

 


規則正しい生活をすることによって、

この2つのホルモン群が正しく分泌されます。

寝るのが0時より遅くなると、「深夜のホルモン群」が十分に分泌されず、

疲れはとれず、翌朝戦える体になっていません。


午前中に寝ていると、「午前中のホルモン群」が乱れ、

1日の活動リズムが崩れてしまいます。

◆会社よりも命を守ろう

若いとは、少々の不規則さはホルモン臓器が調節してくれていましたが、

50歳をすぎるとそんなわけにはいきません。
もっとも副腎疲労が治りにくいのは、シフト制の職業と言われます。

仕事は責任がついて回りますから、簡単に辞めるわけにはいかないでしょう。
しかし、副腎疲労で苦しんでいるならば、命を守るために、

転職や定時の部署への異動を考えたほうがいいかもしれません。

参考文献
1)本間良子、本間龍介:『しつこい疲れを引き起こす 副腎疲労は自分で治す!』,祥伝社,2021