桃山時代の黄瀬戸向付です。
ほのかに黄味がかった釉薬の色が、器に爽やかに吹き抜ける初夏の風のような爽快感を与えています。
古格を感じさせる堂々とした力強い作風と、張りのある造形美は心を捉え、さらに口辺を飾る輪花の作りは、愛らしくもあり気品をも漂わせています。
高台内には、輪トチンの跡が見られ、高台周辺には焦げもあり、油揚手の様相を呈しています。そこには趣きある世界が描き出され魅力的です。
口辺の輪花の曲線が緩やかなため、口当たりが良く、手にもしっくりと納まるので、茶碗として使っても満足頂けるでしょう。
多様な楽しみ方ができ、使うほどに愛おしさが増す黄瀬戸の器です。
花地蔵のサイトとfufufufuのサイトに掲載中ですので詳細をご覧ください。
https://hanajizou.com