星を編む

凪良ゆう 講談社 2023年11月



 


汝、星のごとく』で語りきれなかった愛の物語
「春に翔ぶ」--瀬戸内の島で出会った櫂と暁海。二人を支える教師・北原が秘めた過去。彼が病院で話しかけられた教え子の菜々が抱えていた問題とは?
「星を編む」--才能という名の星を輝かせるために、魂を燃やす編集者たちの物語。漫画原作者・作家となった櫂を担当した編集者二人が繋いだもの。
「波を渡る」--花火のように煌めく時間を経て、愛の果てにも暁海の人生は続いていく。『汝、星のごとく』の先に描かれる、繋がる未来と新たな愛の形。





汝、星のごとく 」 の続編。

やっと読むことができました。


春に翔ぶ

櫂と暁海の高校の教諭である北原先生の過去の話


北原の両親は慈愛に満ちた尊敬すべき人物。しかし、それが、北原を苦しめていた。

また、生徒の明日見は裕福な家庭で育った。両親は嫌いなわけではないが、両親の期待にこたえることができない。


 世間に認められた人物であっても、その子どもの悩みはつきない。


それにしても、北原先生は、大胆な行動にでたものだ。


星を編む

櫂の遺作を出版させようと奮闘する 出版者の編集長の二階堂と植木の話


作品に対する想いが熱かった。

二階堂と植木の家庭の話もあり、仕事と家庭の両立はむつかしい。

理想と思われた夫が……

残念な気持ちになった。



波を渡る

登場人物たちのその後の話



「汝、星のごとく」は

ひりひりするような恋愛だったように思うけれど、

「星を編む」は読み終わったら、穏やかな気持ちになった。


忘れられない想いはある。

それを無理に消さなくてもよいのだと思う。

お互いを思いやる 気持ちからの離婚騒動も、なにかほほえましい。

 年月を重ねることで、「普通」になっていく夫婦。

手をつなぐふたりをほほえましく思う。


血のつながりを超えた関係も良かった。



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