予言の島
澤村伊智 角川書店 2019年3月
「わたしは死ぬよ。言葉で。呪いで」
瀬戸内海に浮かぶ霧久井島は、かつて一世を風靡した霊能者・宇津木幽子が生涯最後の予言を遺した場所だ。彼女の死から二十年後、《霊魂六つが冥府へ堕つる》という――。
天宮淳は幼馴染たちと興味本位から島へ向かうが、宿泊予定の旅館は、怨霊が下りてくるという意味不明な理由でキャンセルされていた。
そして翌朝、幼馴染みのひとりが遺体となって発見される。しかし、これは予言に基づく悲劇のはじまりに過ぎなかった。
不思議な風習、怨霊の言い伝え、「偶然」現れた霊能者の孫娘。祖母の死の真相を突き止めに来たという、彼女の本当の目的とは……。
あなたは、真実に気づくことができるか――。島の秘密が暴かれたとき、惨劇の幕が開く。
毎日暑い日が 続いているので、ホラーもいいかなと思って読んでみた。
霊能者・宇津木幽子の予言、信じているわけではないだろうが、それに近い出来事が次々と起きると、もしかしたら、この予言は、あたっているのかもという心理になってしまう。
そこへ導きながら、真実が明かされて、そういうことだったのかと納得。
ホラーと思わせて、しっかりと答えのあるミステリーだった。
しかし、それからも、話は続く。
その真実が明かされた時、唖然。
そんなの、気づかないよ。
違う意味でのホラーだね。
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