【人は別れの痛みと共に何かを得ていく】
縁あって人と出逢い、人間関係を築き、ある時、【別れ】が訪れる。
それが生き別れだろうが死に別れだろうが。
それは一種の宿命と言うべきものなのかもしれない。
人は【別れ】から逃れる事は出来ない。
いろいろな事情や理由が在るにせよ、【別れ】というものは、やはり辛い。
心身に堪えるものだ。
しばらくの間は自分というものを見失う。
あるいは精神や体調のバランスを崩す。
中には、そのまま時が止まる人も居るだろう。
それも仕方ない事である。
全ての人が前を見れる訳ではない。
ただ、人との辛い【別れ】によって自分というものが変化する事が往々にして在るのも事実だ。
これまでの自分では無い自分が現れてくるという意味である。
ある人は慈悲深くなる。
ある人は感謝深くなる。
ある人は人の為に助力するようになる。
そうして一種の『魂レベルにおける成長』を遂げる人たちもいる。
無論、それが全てでは無いだろうし、そうなる事が理想だとも言わない。
辛さや苦しみの深さは人それぞれなのだから。
立ち直れなくても然りだ。
悲しみは時間では解決されない。
その事だけは言える。
時間とは思考が作り出している幻想に過ぎないからだ。
幻想では何も解決しないし、心が癒される事も無い。
人が辛い【別れ】に直面した時、せいぜい出来る事が在るとすれば、それは自分が感じている辛さというものに対し、真摯に向き合う事だけだろう。
つまり、『私が感じている辛さ』を抑圧する事なく、見て見ぬフリをせず、何か別なものに逃げるでもなく、きちんと感じ切る事である。
感じ切る事が出来れば、やがてその人との関係性から得るものが必ず在る。
必ず在る。
《完》
◎学校では教わらなかった事や誰にも聞けない事、誰からも教わらなかった事などに対し、自らの内側から答えを引き出すきっかけとなる講義を行っています。
◎この世の法則、この世の真理をお伝えしています。