人材マネジメントセミナーの続きです。
守島先生の講演の中で、印象に残ったポイントをあげます。
■人材育成型の配置の重要性
「業務を通じて人は一番成長する。」全くその通りだと思います。確かにセミナーやトレーニングも学びが得られますが、その学びを活かすのも業務においてです。また、学ぶ必要性や問題意識もチャレンジングな業務を通じて生まれてくるものだと思います。短期的なニーズを満たすための配置ではなく、育成という中・長期的な観点から配置を現場へ提案し、仕組みを作ってゆくのがHRとして付加価値のある業務(現場へのサービス)だと感じました。
■HRは情報を掴むことが必要
一見当たり前のようですが、HRはハードな人事情報は持っていても、現場の人、雰囲気等のソフト面の情報、またビジネスの状況は案外知らないことが多いと思います。これらの情報を、自分から率先して取りに行くという姿勢、意識が求められるのだと認識しました。
■現場は重要な経営資源
元・産業再生機構COO冨山和彦氏も、日本企業の根幹的な強さは現場にあると述べています。その著書「会社は頭から腐る」でカネボウ化粧品を例にあげ、その価値を生んでいるのはブランドや経営者ではなく、最前線で化粧品を売ってくれているビュ-ティ-カウンセラ-だったとしています。
現場の普通の人たちが、高い忠誠心と勤勉さで一生懸命現場で仕事に取り組んだからこそ、今の日本はここまできた、これこそが日本の根幹的な競争力なのだ、と主張しています。
先日の「カンブリア宮殿」にこのカネボウ化粧品の社長に当時41歳の若さで抜擢された知識賢治社長が出演されていました。冨山氏もインタビュ-されていましたが、「会社は頭から腐る」にカネボウの衰退、再生が詳しく書かれているので、興味のある方はご一読をおススメします。
HRとして、あらためて現場支援の必要性を感じさせられました。
(つづく)