お盆を迎えました。

今年は何だか台風も少ない気がしますが、そのぶん毎日のようにどうかで豪雨やらTSやらが出て2~4時間のディレイに悩まされている空港が目につきますね。

 

さて、今日特集するのはアイベックスエアラインズです。

以前乗ったのはもうかれこれ8年ほど前になりますが、ずっと乗ってみたかったエアラインと機種ということもあり興奮しっぱなしだったのを覚えています。

 

それで(ここで今更解説するまでもありませんが)2007年から導入が始まった2C10は9機にまで増え、1機の退役を経て2025年8月時点では8機が在籍しています。2023年?だったと思いますが、そこで出た夏スケのスケジュールをパターン化して機数に落とし込むと常時7機で日々の運航が回るようになっていることを確認しました。1機ぶんは予備や重整備の際の枠に活用しているのですが重整備の間に不具合が出てしまうと影響が必ず出てしまうのは難しいところだと思います。

 

話がそれましたが、そんな過程で発見したのが2C10の初号機たるJA05RJの若干の塗装修正です。

 

CL600-2C10 JA05RJ 
2009年にデリバリーされた同機は2021年までその塗装を纏い続けていました。

その間12年、塗装耐用期限は結構長いんですね。

 

それで初の長胴型だったこの機体ですが、参考程度に先代の2B19を見てみましょう。

CL600-2B19 JA03RJ

IBEXがまだフェアリンクだった頃からベース塗装は変わらず、社タイトルが"Fair"から"IBEX"に変更される程度にとどまっています。

成田でANA国際線との接続を取る路線を飛ばすようになるとANAのフォントを含んだ"ANA Connection"の文言が入るようになり、成田発着の定期路線がなくなった今でもこのタイトルは残され続けています。

 

今回主題になるのはこの"ANA Connection"タイトルです。

 

2B19ではこれらのロゴがどこに配されていたと言えばL1ドアの直後方、1つ目の窓に始点を揃えてあるのが見て取れます。

非常口まで余裕がないのであえて後ろにずらす理由もなかったんでしょうね。

 

当然、JA05RJでもこの配置が引き継がれます。

見ての通り2B19から何らロゴのレイアウトにあたって修正は取られていません。

しかし長胴型でこの位置ではちょっと都合が悪かったみたいなのです。

 

というのは、(これは少し見づらくて申し訳ないのですが)このモデル以降はL1ドア直後方窓下に丸い装備品があるのです。

あまり調べても出てこないものの、今のところ"Exterior Emergency Light"という結論に行き着いていますが、これが要は"ANA Connection"の"A"に位置的に干渉しているのです。

 

メーカーが塗装しながら気づいたのか、アイベックスが領収過程で気づいたのか、実際にどういう過程か知る由もありませんが何にせよこれを避ける方針が決まったようで以降の期待にあっては"ANA Connection"タグだけでなく"IBEX"のロゴも丸ごと半窓ぶん後ろにずらす措置が取られました。

CL600-2C10 JA06RJ

上写真を見るとロゴ一式が後ろに移動しているのが見て取れます。

長胴型固有のデザインという理屈だとすると初号機がその位置で完成していないわけですからこれは筋を通しにくく、やはり先述のような「塗ってみたら部品と干渉した」というのが位置変更の理由ではないかと勝手に推測しています。

 

そんなわけで以降14号機に至るまでこの位置がデフォルトに変わり、JA05RJだけが2B19退役後も約3年に渡り旧ポジションのロゴのまま飛び続けていました。

再掲ですが、これが導入初期からの塗装。上のJA06RJと比べると位置に差が認められることは厳なる比較を要すまでもありません。

しかし傍目にもカピカピ度合いが目立ってきたなと思う頃重整備と共にリペが入りました。

その整備でIBEXロゴならびにANA Connectionロゴは他機同様に半窓後方へ移動し、密かに継いできた短胴型の面影もここに終焉を迎えることになりました。

一応比較してみると、ロゴ一式に移動があったことは明白です。

もちろん2025年現在もこの姿で飛び続けています。

 

公式にはなぜ移動が図られたのか、これが公表されていないのであくまで経緯等については勝手な推測の域を出ません。

しかし間も無く後継機選定が入りCRJが過去の飛行機のフェーズに入ってしまう前に、そういう興味深い(?)動きがあったということを文章にしておきたく、適当な推測ながらまとめてみた次第です。