J-AIR E170/190 塗装と外装品の変遷と進化を追う
小牧航空祭はまた125Aの飛び出番はなさそうということで、125好みな身からすると寂しい気もします。そして手短に整備明けの記録ですが、那覇へ整備へ出掛けていたJA848Aは塗装変更なしで戻ってきました。JA78ANはまだ戻ってきていませんが、もう1年近く整備が明けの確認にいつも3ヶ月ほどかかってしまっているので今度こそ早めに見れるようでありたいものです。またJA743Aが台北整備を終えて復帰しました。塗装は細かい処理差はあるものの基本的に既存機と同じ仕上がりで大きいエラーは見当たりませんでした。またPPRVはグレーのまま維持されました。♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎さて本題に移るとしましょう。日本の国内線の主力といえば言わずもがな737が挙げられますが、それに比肩するほどの活躍を見せるのがエンブラエルです。エンブラエルに馴染みのない方のために、簡単に紹介しておきましょう。いわゆる主要幹線にレギュラーで入ることはないとはいえ、北は北海道、南は鹿児島離島まで幅広い活躍を見せています。現在日本で飛ぶエンブラエル(旅客事業に限る)は全てE-Jetと呼ばれる部類の飛行機です。日本で初めてE-Jetを運用したのがジェイエアでして、その後フジドリームエアラインズが追従しました。フジドリームは3号機と5号機以降に胴体延長モデルのE175を選定したほか、ジェイエアもさらに胴体の長いE190を2016年から導入しています。このほか全日空がE190E2の導入を決定しており、まだまだ長い活躍が見込めそうです。日本発着の外資系のエアラインにまで広げると、過去にE-Jetを定期投入したのはマンダリン航空(E190)と天津航空(E190/E195)の2社、不定期の営業運航ではフンヌエア(E190/E194)の3社に留まります。近隣諸国でエンブラエルの運用が少ないのもありますが、今後はこちらはどのように推移するでしょうか。さて、今回はジェイエアのE-Jetを対象に導入時期毎にグループ分けを行い、その装備品・塗装の変化を追ってみます。[data-toc]{background:#ffffffd9;border:1px solid var(--color-border-medium-emphasis,#08121a4d);border-radius:8px;display:flex;flex-direction:column;gap:8px;padding:12px 16px}[data-toc] h2,[data-toc] ol,[data-toc] p{margin:0}[data-toc] .toc-header{align-items:center;display:flex;font-weight:700;gap:12px}:is([data-toc] .toc-header) h2{color:var(--color-text-medium-emphasis,#08121abd);font-size:.875em}[data-toc] .toc-empty-message{color:var(--color-text-low-emphasis,#08121a9c);font-weight:400}:is([data-toc] .toc-empty-message) p{font-size:.75em}[data-toc] ol{list-style:none;padding:0}:is([data-toc] ol) .last.collapse a{border:none}:is([data-toc] ol) a{border-bottom:1px solid var(--color-surface-tertiary,#08121a14);display:block;font-size:.75em;padding:6px 0;-webkit-text-decoration:none;text-decoration:none}[data-toc] .h4,[data-toc] a{color:var(--color-text-medium-emphasis,#08121abd)}[data-toc] .h2{font-weight:700}[data-toc] .h3{font-weight:400;margin-left:8px}[data-toc] .h4{font-weight:400;margin-left:16px}[data-toc] [role=button][aria-expanded]{align-items:center;display:flex;font-size:.75em;font-weight:700;gap:4px;justify-content:center;padding:4px 0;text-align:center;-webkit-text-decoration:none;text-decoration:none}[data-toc] [role=button][aria-expanded=true]:after{mask-image:url("data:image/svg+xml;charset=utf-8,%3Csvg xmlns='http://www.w3.org/2000/svg' width='24' height='24' fill='currentColor' viewBox='0 0 24 24'%3E%3Cpath d='M20.97 14.55c0 .26-.1.51-.29.71a.996.996 0 0 1-1.41 0l-7.29-7.29-7.29 7.29a.996.996 0 1 1-1.41-1.41l7.29-7.29c.78-.78 2.05-.78 2.83 0l7.29 7.29c.19.19.28.44.28.7'/%3E%3C/svg%3E")}[data-toc] [role=button][aria-expanded=false]:after,[data-toc] [role=button][aria-expanded=true]:after{background:var(--object-low-emphasis,#08121a9c);content:"";display:block;height:1rem;mask-size:contain;width:1rem}[data-toc] [role=button][aria-expanded=false]:after{mask-image:url("data:image/svg+xml;charset=utf-8,%3Csvg xmlns='http://www.w3.org/2000/svg' width='24' height='24' fill='currentColor' viewBox='0 0 24 24'%3E%3Cpath d='M3.05 9.45c0-.26.1-.51.29-.71a.996.996 0 0 1 1.41 0l7.29 7.29 7.29-7.29a.996.996 0 1 1 1.41 1.41l-7.29 7.29c-.78.78-2.05.78-2.83 0l-7.29-7.29c-.18-.19-.28-.44-.28-.7'/%3E%3C/svg%3E")}[data-toc]:has([role=button][aria-expanded=false]) .last:not(.collapse) a{border:none}[data-toc]:has([role=button][aria-expanded=false]) .collapse{display:none}[data-toc]:not(:has([role=button][aria-expanded])):not(:has(.collapse)) .last a{border:none}:is([contenteditable=true],.no-js,#no-js) [data-toc] .collapse{display:revert!important}目次 序章. E-Jetシリーズ派生型について 1章.E170 1-1.第一次導入分(JA211J~JA220J) 1-2. 第二次導入分(JA221J) 1-3. 第三次導入分(JA222J~JA225J) 1-4. 第四次導入分(JA226J,JA227J) 1-5. 第五次導入分(JA228J) 第2章.E190 2-1.第一次導入分(JA241J~JA254J) 第3章. 完納後の変化 3-1. E170/E190共通事項 3-1-1.VHFの換装 3-1-2.ホイールフェアリングの取り外し 3-2. 機種毎限定事項 3-2-1. NLGライトレイアウト換装 3-2-2. Wi-Fi追加改修とVHF移設(E190) ・終わりに 目次を開く序章. E-Jetシリーズ派生型についてところでE-Jetのバリアントは人によってなかなか記述方法が割れています。例えばE175をE170と表記する、といったようなことですね。なんでこんなことが起こるかというと、以下のような派生方式だからです(下派生図参照)そもそもエンブラエルというのはメーカーの名前ですし、ERJと表記してもERJ135シリーズも含まれてしまうので、日本におけるいわゆるエンブラエルのことを総称するならE-Jetということになります。まずE-Jetは従来型とE2タイプの2つに大別することができます。前者がCF34、後者はPW1000Gを採用した改良モデルで、胴体はじめ各所の設計が異なることからこのように分けられます。早い話が、A320ceo/neoみたいなものです。 【E-Jet派生型名称一覧】 総称:E-Jet ※厳密には各モデルに対してSTD/SU/LRなどの内部設計の違いに起因する派生型が用意されている ※モデルの"E"は"ERJ"とも表記される 1. 在来型 1-1.型式:E170タイプ 1-1-1. モデル:E170-100 (E170) 1-1-2. モデル:E170-200 (E175) 1-2.型式:E190タイプ 1-2-1. モデル:E190-100 (E190) 1-2-2. モデル:E190-200 (E195) 2. E2型 2-1.型式:E190タイプ 2-1-1. モデル:E190-300 (E190-E2) 2-1-2. モデル:E190-400 (E195-E2) 2-1-3. モデル:E190-500 (E175-E2)つまり胴体延長モデルでは、型式証明上E170・E190でありながら(そうでないという意味での)通称がE175/E190ということになります。なのでどっちの書き方を取るかによって当然ばらつきが出てくるわけですね。E175-E2に関してはまだ開発途上ではあるものの、正式な型式名上はE170ではなく「E190」の名を冠しているのが面白いところです。さて話が大幅に逸脱しました。1章.E170今回は、ジェイエアが飛ばすE170の装備品と簡単な塗装の変遷を追っていきます。ジェイエアは何段階かに分けて調達しているため、ここでは導入次数に応じた変化を見ていきます。2007年に日航は70席クラスの小型ジェット機にE170を選定、まず最初に確定10機を発注。これらの10機を仮にも第一次導入組と呼びましょう。第一次導入組は2008年から受領がスタートしました。各写真はそれぞれの形態の当時のものを可能な限り使用しています。 1-1.第一次導入分(JA211J~JA220J)E170の機体番号はCRJとの連番でJA211Jから割り振られ(JA210JはCRJ用に割り振られていたが同機の調達が9機で終了したため結果的に欠番になった)ました。当時は日航のCIが「サンアーク」であったのでもちろんこれらの機材も全機がサンアークでデリバリーされました。これ以降、この第一次発注組の形態を起点に変化を追っていきます。 1-2. 第二次導入分(JA221J)2012年度には1機を追加発注しました。11号機にあたる本機は、連番でJA221Jの機番があてがわれました。この時日航はCIを現行の鶴丸に切り替えていたため、この機体以降の機体は全て製造当初から鶴丸でデリバリーされました。塗装を見ると、現行鶴丸の各社デザインの中で唯一ビルボードで"J-AIR"のタイトルが入ったのが特徴的なポイントです。JA221Jはなぜかノーズギアドアの機番が前寄りに書かれています。1機単品ゆえ(?)なのかもしれませんが、今でもこのミニエラーは見ることができます。またこの機体からは装備品のアップデートが行われ、まず外観上最もわかりやすい違いとしてVスタにVOR/LOCアンテナが取り付けられ、これによって悪天候時の就航率が向上しました。また外観ではわかりませんがオートブレーキが追加されました。さらに後述しますが、この機体まではホイールフェアリングが取り付けられていなかったため、当時はJA221Jが唯一のホイールフェアリングのない鶴丸E70でした。また既存の第一次発注組の10機についても順次サンアークから鶴丸へのリペイントとオートブレーキ(並びに後述ホイールフェアリング)の追加改修が行われました。VOR/LOCアンテナはコストの観点なのか技術的に不能なのかわかりませんが、レトロフィットは行われず現在でも第一次導入組とそれ以降の導入機の容易な判別点として働きます。↑第三次導入組の後ろを第一次導入組がゆく。ほとんど同じようにアプデされていても、Vスタのアンテナは装備されなかった。 1-3. 第三次導入分(JA222J~JA225J)2013年度にはさらに4機の追加調達を決定。JA222J~JA225Jがデリバリーされました。この第三次導入分ではさらなる改良が施されました。それが主脚で、これまでホイールが剥き出しだったところにフェアリングを取り付け、外見上の印象が大きく変わりました。このホイールフェアリングは燃費向上プログラムの一環であり、ジェイエアでは未装備で納入されたJA211J〜JA221Jにもあとからこれを取り付けていました※3-1-2参照 1-4. 第四次導入分(JA226J,JA227J)2014年にE190と合わせて15機発注されたE-jetのうち、2機のE170がJA226J、JA227Jとして導入されました。これらの機体ではアンチコリジョンライト・ストロボライトのLED化が行われており、点灯パターンが変わったことで遠目にも判断が容易な機体です。この時期日航ではグループ横断で機内改修を進めていて、この2機が当初からSKYNEXT仕様でデリバリーされたほか、既存の機体についても順次SKYNEXTへの改修を進めました。 1-5. 第五次導入分(JA228J)2018年にはさらに1機が追加され、JA228Jとして登録されました。この機体が現時点で最新の機体で、仕様自体は第四次導入分と全く共通です。ただしE190導入後にやってきた唯一のE170ということもあってか、胴体のカットマークはE190同様白縁のものが使われているのが新しさを表していて、これが本機ならではの特徴になっています。上写真=従来のカットマーク下写真=JA228Jのカットマーク※カットマークとは写真に置いて"I"の字の上にある赤い鉤括弧上のもの。非常時に外部から救助するものに対してここを破れとということを意味するマーキング。第2章.E190 2-1.第一次導入分(JA241J~JA254J)E190の発注は、当初13機(※E170/E190合わせて15機と公表されていて、うちE170が2機だったので引き算して13機)で、のちE170の発注枠を1機分E190に切り替える形で1機追加発注し、現時点で14機の導入に落ち着きました。したがって発注枠で言えば14号機が2次枠になるのでしょうが、切り替えの時期が早かったために実質連続して導入されたことから、導入次数としては1つに括っていいと考えています。E190のレジはE170で予約登録のみ確保しているJA229J~JA240Jを飛ばしてJA241JからJA254Jまでが連番であてがわれました。E190はJA260Jまで予約登録がありますが、実際に導入されるかは不透明です。E190ではE170でこれまでアップデートされてきた機能を当初から持ち合わせていて、VOR/LOCアンテナやホイールフェアリングは1号機から14号機まで同じ仕様で揃えられました。塗装はもちろん全機が現行の鶴丸で、E170のものを引き継ぎ、特殊な点はほぼ見当たりません。ただポートサイドのカットマークは、E170では単に赤線が引かれていたところ白い縁取りが着くようになりました。JA251JだけはこのカットマークのUPPERだけがかなり高い位置にあり、外見上の識別点といえます。第3章. 完納後の変化 3-1. E170/E190共通事項 3-1-1.VHFの換装E170/E190では管制との通信で使用するVHFアンテナというアンテナを3つ備えていて、2つが胴体上部前後に1つずつ、1つが前胴下部に設けられています。このうちUPPER/FWDのNo.1とそのほかのNo.2,3のアンテナは従来形状が異なるものが使用されていました。現状運用しているE70/E90総計32機全機が一旦この仕様で納入されたあと、最近になってNo.2/3もNo.1と同じ形状のVHFに換装されました。この更新作業は短時間で終了し、現在は全機が全てのVHFの換装を終了しています。↑VHF1(と現在の全てのVHF)に使用されているタイプ。↑VHF2,3に使用されていたタイプ(写真=JA12FJ)。全体的に細いデザイン。FDAでは現役。 3-1-2.ホイールフェアリングの取り外し燃費向上のためE170の第三次導入分と、2016年以降のレトロフィット、そしてE190で使用されていたホイールフェアリングは2026年2月現在で順次取り外しが進んでいます。参考:「E170/E190、まさかのホイールフェアリング撤去」https://ameblo.jp/hamudon8003/entry-12943960153.html 3-2. 機種毎限定事項 3-2-1. NLGライトレイアウト換装E-Jetでは第三次導入分の機体まではNLG(Nose Landing Gear=前脚)のライトの配置が縦配置でした。第四次導入分以降はE90を含む全てが横配置に変更されています。現在では既存の機材に対してもこの配置が適用されている場合がほとんどですが、一度新しい横配置のものに転換された後で再度縦配置のものが取り付けられた事例もあり、「順次更新中」とはいえません。またこのことから考えると、ランディングギアの交換によってどのライト配置の脚を持つかが決まっている可能性が高いです。したがってレトロフィットも可能とはいえその逆も可能なわけですから、製造時期を推定する材料としてのライトは適当とはいえません。しかし廃棄(?)されるものもあるのか運用中の旧タイプの数自体は減少していて、2026年2月現在では旧来の縦配置脚は健在ではありますが、その機数はJA217J,JA218J,JA221J,JA223J,JA224Jの5機に留まります。 3-2-2. Wi-Fi追加改修とVHF移設(E190)E190ではWi-Fiサービスの開始のため、順次Wi-Fiフェアリングの装着改修が進められました(2022.12.16※サービス開始~2024.7.11)。最初の改修機材に抜擢されたのはJA245Jで、伊丹で装着作業を行いました。1機目ということもあり評価試験など行なっていたのかしばらく運用から外れ、それから営業に復帰しました。以降JA246J、JA247Jと順番に改修が進められ、またJA249J以降の改修場所は羽田に変更されました。基本的に機番順に改修が進んだのでJA254Jまで改修が終わった後は頭に飛んでJA241Jが改修されたのですが、最後の2機だけはJA243J、JA242Jの順で改修され、JA242Jの復帰を以て全機のWi-Fi装着が完了しました。ところでW-Fiは最も最近改修された項目なので、先述VHFの換装とはややラグがあります。したがってE190は全機が「Wi-FiはないがVHFは換装型」という状態を一度は経験しています(もちろん全機にWi-Fiがついたので現在この形態は消滅している)。さらにWi-Fiはその配置上、VHFとの間隔が窓間一つ分しかありません。それでは問題があったと見えて、実はVHFを「引越し」させているのです。上に示したのは、同じ箇所からWi-Fi装着前後の同一機(JA241J)を同じ場所・角度から撮影・クロップしたものです。Wi-Fi装着後のVHFの位置と比べればお判りいただけるだろうが、Wi-Fi装着機は明らかにVHFが後方に移動しています。・終わりにさて、随分複雑になってしまいましたが案外数年おきに進化や増備が進んでいるのをご理解いただけたでしょうか。形態別か時系列かでかなり悩みましたが、最終的に型式ごとに時系列的に扱うことにしました。もし手元にそこそこ前の写真があれば、今は見られない形態のものもあるかもしれません。また今後どのように進化していくのかが楽しみですね。最近は更新ができていませんが、E-Jetの概要は「【大解剖】エンブラエル E-Jet」で紹介していますので、ぜひ。『【大解剖】エンブラエルE-Jet(2024.11増強改訂)』-前書き-E-Jetって知っていますか?E-Jetとは、ブラジルのメーカーであるエンブラエル(Embraer)が開発したE170に始まるリージョナルジェッ…ameblo.jp