さて、今回は本題がかなり長いので前書きは誠に勝手ながら割愛させていただきたい。
という前書きを書いたところで本題に入ろう。
このページは2023年4月20日更新済みです。
このページは2023年4月20日をもって更新を終了しました。最新版が投稿されていますのでそちらをご参照ください↓
記事執筆:たまねぎ丼
①777-300ER
日本で乗れる国際線機材の代名詞とも言える777-300ERは77Wの愛称で親しまれています。全日空と日航のどちらも定期便(成田線)での就航実績がありますが2022年11月現在は残念ながら両社とも77W運航便は設定されていません。
・日航
JA731J JA732J JA733J JA734J JA735J JA736J JA737J JA738J JA739J JA740J JA741J JA742J JA743J
普段の成田線のスケジュールなら着陸は夜となり撮影しにくいですが、写真の日は臨時で設定されていた貨物便で飛来したので明るいうちに撮れました。2016年〜2017年初頭くらいまでは成田線のレギュラーだったのですがその後は767-300ERでの運航ヘシフトし、それ以来成田線には復帰していません。成田線には成田ベースの機体が充当されることが多いですがごくたまに羽田ベースの機体が投入されたこともあります。この2年は需要減退の影響もあって運休が続き、最近ようやく週1往復で再開しましたが機材は738が充当され、大型機の復帰はまだ先かもしれません。
2023年からは35Kの導入が始まります。おそらくそれに交替される形で退役が始まることが考えられます。それまでに伊丹に来るとは到底思えませんからどうしても撮りたい人は東京へGoしてください。
・全日空 *...運用離脱
JA731A JA732A JA733A JA734A JA735A JA736A JA777A JA778A JA779A JA780A JA781A JA782A JA783A JA784A JA785A JA786A JA787A JA788A JA789A JA790A JA791A JA792A JA793A JA794A JA795A JA796A JA797A JA798A
過去には767や787で運航されたこともある成田線ですが、しばらく77Wで運航していた期間がありました。
この場合は北米から成田に帰ってきた機体がそのまま伊丹へ投入されるパターンがほとんどなので、機材の予測がある程度つきます。2020年以降、最新のTheroomを装備した機体が中心となり、それ以外のコンフィグはTheRoom化されるか退役するなどして整理が進められていました。
2022年のJA789Aのラストフライトをもってコンフィグは2つにまで集約されました。
成田線そのものが休止中であり、再び同路線に77Wが復活する可能性は低いですが、復活したならばTheRoom仕様機が伊丹にも来るかもしれません。追記:2022年5月中旬時点で、年内の運航は予定されていません。 2022年冬スケジュール運行便から予約できるようになりました。が、機材は738。残念😅
2022年度の機材計画で2機削減されることが明らかになりました。おそらく1機はJA789Aであると考えられますので、さらにあと1機(JA786Aではないかと言われている)が離日しそうです。
追記:大方の予想通りJA786A・JA789Aが離日。
②777-300
・全日空 JA751A JA752A JA753A JA754A JA755A JA756A JA757A
年間を通して定期便で投入されることの少ない全日空の773。繁忙期は羽田や那覇線の使用機材として設定されることはありますがそれ以外はシップチェンジ(修学旅行など)として飛来することがほとんど。最近まで導入した7機を全機運航していましたが経年化が進んだのに加え、需要減退の影響もあって退役が始まりました。意外に思われるかもしれませんが777-300という機種は300ERと違ってアジアのエアラインしか採用していない、世界的にはレア機種なんです。それでもどのエアラインでも退役が進み、海外でもSQやEKが完全退役させるなどその姿は徐々に過去のものとなりつつあります。
全日空からは2機が退役していて、1機(JA752A)が中国に送られています。
この機体が退役かどうか、ネットでは様々な憶測が飛び交っていますがいずれも定かではありません。
追記:2022年8月、JA752Aが帰国し、その後全機が運用復帰しました。
8月には一往復ながら羽田=那覇に同機による運航便が設定されていますので、もうしばらくは活躍が期待できそうです。また2022年11月時点では従来通り高需要路線で比較的柔軟に運用されています。
かつては日航も伊丹へ毎日773が飛来していました。2021年初頭の時点で退役済みの3機を除く4機が残っており、うち2機は比較的機齢が若くこの先も活躍するものと見られていましたが、需要減退の煽りを受けたところにPWエンジンに関連する飛行停止の追い討ちがかかり、飛行停止の措置を講じられたまま、ついに全機退役となってしまいました。
2022年6月、JA8945がまさかの国内解体となり登録が抹消されました。その後JA751J、JA8944、JA752Jが離日し、とうとう完全退役してしまいました。
③777-200/777-200ER
* は運用離脱
・日航777-200ER JA701J* JA702J JA703J JA704J JA705J JA706J JA707J JA708J JA709J JA710J JA711J
日航が国際線機材として運用する777-200ERは5機が近距離国際線に投入(現在は事実上の国内線転用)されています。伊丹へレギュラー機材として来ることはありませんが、臨時便の他、羽田線のシップチェンジで飛来することもあります。ただ確率はかなり低く、狙わずに遭遇できたら相当強運と言っていいと思います。しかし、2021年4月現在、PWエンジン装備機が運用から外れている関係であくまで臨時ながらも、定期的に飛来するようになっています。(追記:A350の拡充により再びレギュラー機材ではなくなりました。2022年2月以降の飛来歴はありません。)
しかし2023年までに完全退役するとの報道もあり目が離せません。
763と並び羽田=伊丹の主力であった777-200は、A350にリプレースされるとはわかっていながらも後期導入3機が777-200製造最終3機ということもあってまだしばらく運用が続くと見られていましたが、773同様需要減退にPWエンジンに対する飛行停止措置の追い討ちが掛かり、遂に完全退役が発表されました。しかし、PWエンジンの問題が解決するまでは離日することもできませんから、各地に散らばった機体を集めて離日を完了させるまでにはもう少し時間がかかりそうです。(追記:2022年初頭よりフェリーに限って再開が認められ、那覇に駐められていたJA773Jを皮切りに離日が進んでいます。伊丹にいたJA009DもNGO経由で離日し、残るは羽田組にJA8978とJA772Jが残るだけになりました。羽田組も順次離日が始まっています)
追記:JA772Jは国内解体となり、残るJA8978がラダーを外された状態で羽田で保管されています。離日か解体かはまだわかりません。(追記)解体が報じられ、日航におけるPWエンジンの777は20年超の歴史に幕を下ろしました。
・全日空777-200 JA8197 JA8198 JA8199 JA8967 JA8968 JA8969 JA701A JA702A JA704A JA705A JA706A JA711A JA712A JA713A JA714A
経年化が進んでいることもあり既に14機が退役し、替わりに787や後述777-200ERが投入されることも多い非ERの772。初期の機体はエンジンにPW4074を装備していましたが、非ERでありながら初期に国際線を飛んでいた機体にはPW4077が装備されています。
現在はPWエンジンの飛行停止措置で残る2機が羽田にグランド中です。復帰するかしないか、去就が注目されていましたが、今年度機材計画で777-200は削減されないことが判明しました!🎉
・全日空777-200ER JA708A JA709A JA710A JA715A JA716A JA717A JA741A JA742A JA743A JA744A JA745A
元々は国際線機材として導入された777-200ERは、777-300ERの台頭で欧米線から姿を消し近距離国際線で活躍していましたが、その後全機が国内線への転属(俗に言うD転)を完了しました。これによって大阪ベースのスポッターはこれまで捕獲しにくかったERの捕獲がなんなくできるようになったというわけです。エンジンはPW4090を装備して推力を増強しています。777-200ERにGEを選択した日航とは違って、エンジン選択制を取っていない77W以外はPWエンジンで統一しているのも全日空の特徴のひとつと言えます。
お気づきの方もいるかもしれませんが、この選択は結果的にPWエンジン装備機の飛行停止措置の影響を全機が食らう羽目となってしまいました。日航の場合は777-200ERがGEエンジンを装備していた上に国際線の運休が重なってこれらを国内線に回すことができましたが、既に777-200ERをD転していた全日空は(していなかったとしても同じですが)対象外の777が77Wしかないという窮地に追い込まれています。まだ完全退役のアナウンスはなされていませんが、ここ1年の需要減退の動きもありますから、これからの動向が気になる存在です。
ただし一部の機体は「722」仕様に更新されたばかりであるので、後述の5機と、JA715A~JA717Aに関しては復帰するのではないかという推測もあります。
追記:2022年度機材計画において存続が発表されました。また2022年7月の運航予定を紐どくと722が4機、772が1機必要であるとわかったので、722の4機(JA741A,JA743A,JA745A,JA715A)は確実に復帰すると思われます。
追記:2022年7月、JA742Aが再開一番機として羽田から福岡へ飛びました。続いて多くの機体が復活し、最後のJA741Aが台北で整備を済ませ完全に復活しました。
こちらも同じ777-200ERですが、JA741A~JA745Aの5機は最初から国内線機材として導入されているのが面白いところです。747-400Dの代替として777-200を導入しようとしましたが、この時すでに777-200の製造が終わってしまっていたため、777-200ERを導入する運びとなったようです。これらの機体はエンジンにPW4090の減格型PW4074Dを装備しているのも特徴です。国際線を飛ばないのにPW4090のような推力はいらないから、なんですかね。
④A350-900
・日航A350-900 JA01XJ JA02XJ JA03XJ JA04XJ JA05XJ JA06XJ JA07XJ JA08XJ JA09XJ JA10XJ JA11XJ JA12XJ JA13XJ JA14XJ JA15XJ JA16XJ
2019年より国内幹線に就航が始まったA350ですが、伊丹にだけは頑なに飛来せず、他の大空港ベースのスポッターがぼかすか捕獲を進める中、伊丹ベースのスポッターは(慣熟訓練中の関空や他の空港に遠征しない限り)待てど暮らせど1機も捕獲できない状態が続いていましたが、2021年に入ってようやく試験飛来し、そこからまもなく定期便としての運用が始まりました。そのため伊丹ベースのスポッターの機番集めは約2年ほど、東京、千歳、福岡、那覇のスポッターの後塵を拝する形となっています。元来777-200の後継機の位置付けだったこともあり、まずは(毎日でこそなかったものの)那覇線から投入が始まり、後ほど東京線でも運用が始まっています。2022年4月にJA16XJがデリバリーされたあと、これを以て一旦導入が落ち着くことが明らかになりました。これからは機材の退役状況に合わせ導入されることになりそうです。
⑤787-9
・日航787-9 JA861J JA862J JA863J JA864J JA865J JA866J JA867J JA868J JA869J JA870J JA871J JA872J JA873J JA874J JA875J JA876J JA877J JA878J JA879J JA880J JA881J JA882J
787もしくは767で運航される日航の成田線は、787運航の場合は殆ど787-8が充当されますが、たまに787-9で運航される場合があります。787-9は国内線仕様機が存在しないので全て国際線機材です。夜到着して翌朝出発するスケジュールで運航される国際線機材運航の成田線に787-9が充当されるかどうかは前日の伊丹運用時間終了後にフライトレーダーをチェック(もしくはリアルタイム追跡)するか日航のHPで確認する手もあります。
・全日空787-9
JA830A JA833A JA935A JA936A JA937A
全日空は日航とは違い国内線仕様の787-9を保有していますが、昨年末までわずか2機だけであったレアモノです。スケジュール上の使用機材として投入される時期もありますが、どちらかというと遊軍的な存在で、固定路線を持たずにシップチェンジで777運航便や787-8運航便に投入される傾向が見られます。レギュラー運航から外れると神出鬼没ということになるのでレギュラーで投入されて確実に撮れる時に撮りたいものです。ちなみに伊丹の朝イチの羽田線、NH985/986はスケジュール上EQV(変則の意)の場合が多く、普通の定期便よりもそこに投入される可能性のほうが高いかもしれません。
最近になってGEnx装備の3機が追加されて5機体制になりました。
全日空では旅客便で国際線仕様の787-9が投入されることは滅多にありません。JA873Aが国際線就航前に飛来した実績があるくらいです。ただ臨時貨物便は一時期ありましたし、2020年8月現在のスケジュールでは787-9が投入されることになっていましたが、需要の動向により変更される可能性もあります。個人的には、たまにでいいから寄越してくれてもいいんじゃないか、なんて思ったりします。
⑥787-8
・日航787-8
JA846J JA847J JA848J JA849J
長らく国際線機材しかなかった日航の787-8は、2019年に入ってようやく国内線用に787-8を導入し、羽田線に投入しました。機数はわずか4機ですが、低騒音であることは歓迎されています。羽田-福岡の一部と、羽田-伊丹に集中投入されているため、羽田-伊丹線専従機材といっても過言ではありません。
現在は需要減退による小型化で737による運航となっている成田線は、普段は767もしくは787で運航されています。機材の比率的に中距離国際線仕様機材が投入される場合が多いですが、関空には来ない長距離国際線仕様機も投入される場合もあります。
・全日空787-8
JA809A JA810A JA811A JA812A JA816A JA817A JA818A JA819A JA821A JA824A JA825A
羽田や那覇、千歳線に投入されている787-8は日航よりも多い11機を国内線に投入しています。2022年4月頭の時点では羽田線をほぼ同機が独占しています。
かつては787ロゴ機も多く在籍していましたが現在は全機通常塗装へ戻されました。JA818A以降の機体はプレミアムクラスの都合上No.1~No.2ドアの間の窓の並びがそれ以前の機体とは異なります。繁忙期には4機が並ぶこともあり比較的目にする機会が多いと言えます。
(国際線仕様787-8)
JA801A JA802A JA803A JA804A JA807A JA808A JA815A JA829A JA831A JA832A JA834A JA835A JA838A JA840A JA878A
787の導入初期は国内線仕様機を受領するまで慣熟も兼ねて暫定国内線仕様機として投入されていた国際線機材は、最近の国際線運休に伴い羽田線(成田線は運休)を中心に臨時投入されるようになりました。臨時投入に使われるのは中距離国際線仕様機で、全日空の予約サイトにおいて78Mまたは78Rと表示された便が対象です。最近では羽田線に限らず千歳、那覇、福岡なんかにも飛んでるみたいです。
臨時投入ではあるものの78Mに施されたスペマ「グリーンジェット」は国内線仕様機として扱われています。一部の機体は国際線に復帰したものの、何機かは国内線運用に残すつもりなんですかね。
⑦767-300ER
・日航767-300ER JA601J JA602J JA603J JA612J JA613J JA614J JA615J JA622J JA623J
伊丹発着羽田線の主力機材として活躍していた767-300ERは、現在は大半の便が787に置き換えられたことで見る機会が減っています。かつては新千歳線などにも投入されていましたが今は羽田線オンリーとなっています。
2015年頃から非ER型に代わって国際線で活躍していた767-300ERを国内線に転属させることで機材を置き換えました。置き換えたと言っても同じ767なので置き換えたと言えるかは微妙ですが…😅
初期はJA602J,JA603J,JA622J,JA623Jの4機が専ら投入されていましたが、その後他の機体も国内線へ転属したことでバリエーションが増えました。これらの機体はファーストクラスを装備したA25と呼ばれるコンフィグで運航されています。その後国内線転属機の増加に伴い羽田線はファーストクラス装備機に統一され、非ERとともに投入されることもあったファーストクラスを持たない国内線仕様のER(JA655J~JA659J)も伊丹ではシップチェンジ・臨時便などを除いて見られなくなりました。
またA350の増強や787の導入で伊丹発着路線での運用数は3年ほどの間で逓減傾向にあり、かなり控えめな運用となっています。
今は需要減退で週一往復で737が飛んでいる成田線には、かつて767-300ER/WLが投入された実績もあります。これらの機体は俗にSS6だとかA44と呼ばれていて普段は大阪ではお目にかかれない機体です。スケジュールでは羽田を拠点に遊軍的存在となっているA43と呼ばれるコンフィグの767-300ER (JA651J~JA654J)の投入も計画された(実際には需要減退で行われていない)こともあります。
ごくごくたまにシップチェンジでやってくる767-300は2019年暮れから退役が再び始まり、約半年で3機が退役し、2022年2月現在ではラスト1機が在籍していますが、既にWFU扱い(米国籍で登録)です(追記:2022年2月初頭に離日し退役完了)。
・全日空 767-300ER *...AirDoへ移籍
JA8971 JA604A JA605A* JA606A JA607A* JA608A JA609A JA610A JA611A JA612A* JA613A* JA614A JA615A JA616A JA617A JA618A
老朽化の進む767-300の代替に国際線から転属してきた767-300ERが現在の全日空の767の主力です。便数は少ないながらも羽田や福岡、仙台などにも投入されています。ウイングレットを装備しない767-300ERは、二次導入分の全機(BCF化したJA603Aを除く)が国内線へ転属しましたが、そのうちのJA612AとJA613Aはエアドゥへ移籍しました。この他、JA8971はERながら導入時から国内線機材として運航されています(追記:記事執筆後、運用離脱・離日)。まだまだ多くの機体が活躍していますが、シビアな時世柄これからどうなるのか油断はできない状況です。初期の767-300ERはBCFなどに改修されて現在も国際線で活躍しています(ただ退役も始まっています)。
追記:2022年度機材計画で3機の削減が明記されました。AirDoは最近機材更新を終えたばかりですので普通に退役すると読んでいます。
成田線に投入されたこともあるウイングレット装着機。現在の国際線仕様の767-300ERは全機ウイングレット装着機に統一されています。JA625A以降は787の初期導入機より新しいので、これからも長く活躍が見込まれます(追記:2022年11月、JA619Aが離日、続いてJA620Aも離日。新しいなら新しいなりにその価値をもって売却する方針をとっている可能性があります)。最近ではシップチェンジで羽田線に姿を見せることも。
2020年8月現在、JA8342の1機のみが残る非ERの767-300。運用は767-300ERと共通なので伊丹にも飛来するチャンスはありますが残り1機となった今、なかなか狙いにくいのが正直なところです。
追記:記事執筆後に離脱・離日し、全日空から非ERは完全退役しました。
⑧A321
・全日空A321neo
JA131A JA132A JA133A JA134A JA135A JA136A JA137A JA138A JA139A JA140A JA141A JA142A JA143A JA144A JA145A JA146A JA147A JA148A JA149A JA150A JA151A JA152A
767-300の後継機的な存在のA321neo。そのため就航路線も767に似て、羽田や仙台にも就航しています。鹿児島や新千歳にも飛ぶため比較的目にする機会は多め。全席パーソナルモニターが装備されているのが特徴です。エンジンにはPW1133G-JMを装備していて、エンジンコードまで含めて表記するとA321-272Nです。離陸時と着陸時のリバースをかける際にかなり独特な音を放つのが特徴です。
一時期エアバス機が伊丹発着路線から外れていた時期もあったのでその頃に比べるとずいぶんとバリエーションも増えてにぎやかになっています。
ちなみに筆者は足繁く伊丹へ通うも来るのはceoばかりでneoにやっと遭遇できたのは導入から1年以上経ってからでした。
その時期はneoも普通に伊丹に来ていたのでまぁなんというか…ceoクジばっかり引いてたんですね(苦笑)
時期によってたくさん来たり、あるいはまったく来なくなったり、伊丹における同機の動向は不安定です。
・全日空A321ceo
JA111A JA112A JA113A JA114A
A321neo導入までの繋ぎとして4機が導入されたA321ceo。エンジンは従来のCFM56-5A1です。先述neoと比べて、パーソナルモニターがないなどの違いはありますが運用はneoと共通なので伊丹でも見られる可能性はあります。ただ4機しかいないのでなかなか飛来しませんが…
導入当時はたしか5年程度の運用を目安にしていたと思いますが、今年で6年目に入りました。5年「程度」ですからあと数年は飛ぶのかもしれませんね。オペレーティングリースの場合減価償却期が8年となっていますので、返却されるならそのタイミングでしょうかね。
⑨A320
・全日空A320neo
JA211A JA212A JA216A JA217A JA218A JA219A JA220A JA222A
A320ceoの完全退役で伊丹でA320は見られなくなったなァと思った矢先に就航し始めたこのA320neo。まるで不本意のような書き方をしているのにはきちんと理由があります。このA320neoの本来の活躍の場は関空、中部、成田発着の近距離国際線なのですが、昨今の情勢で国際線が運休となった関係で仕事をなくしたA320neoが、需要の落ち込んでいる羽田線に投入されているわけです。おそらく需要の回復とともに国際線へ復帰すると思われ、そうなると伊丹へは来なくなる可能性が高いですから、早いうちに抑えたいところです。※2022年12月現在は機材繰りの関係で737やQ400の代打運用で稀に姿を現します。
追記:気づいたら滅多に来なくなってしまいました。関西圏ベースの人なら、関空に行くのが手っ取り早いかもですね。
MRJ導入までの繋ぎとして3機が導入された元バニラエアのJA01VA〜JA03VAですが、伊丹発着路線にスケジュール上の使用機材として設定されることなく、シップチェンジで何度か飛来しただけで運用の終了が発表されました。
JA01VAとJA03VAはオールホワイトで、JA02VAはアレジアントへN209NVとして離日しました。
エアアジアへ行くはずがバニラエアへ、そしてまさかの全日空へ移籍するなど、数奇な運命をたどった3機のA320は日本での生活に幕を下ろしました。
なおこれをもって、全日空からA320ceoは完全退役しました。
⑩737-800
・日航737-800 *...JTAへ移籍
JA301J JA302J JA306J JA307J JA308J JA309J JA311J JA313J JA314J JA316J JA318J JA319J JA322J JA323J JA324J JA325J JA326J JA327J JA328J JA329J JA330J JA331J JA332J JA333J JA334J JA335J JA336J JA337J JA338J JA339J JA340J JA341J JA342J JA343J JA344J JA345J JA346J JA347J JA348J JA349J JA350J*
全体で50機を導入し、うち48機が現役の737-800は9機の国際線仕様機を除いた39機が国内線に就航しています。伊丹でも千歳、奄美線に投入されている他、最近になって朝イチの福岡からの便がE190から737-800へ大型化されました。近年移籍や退役の形で減勢が始まっています(JA350JがJTAへ、JA313JはVQ-BDZ、JA324JはM-ABPP、JA325Jは2-JPLK、JA326JがT7-304として離日。)がいかんせん機体数に対して便数が少ない。最近では羽田線の臨時便のほか需要減退で787や767に代わって飛来する回数が増えたとはいえ、かつてのJEXが伊丹を拠点としていた時代に比べるとやはり少なくなっています。ですから全機捕獲はなかなか難しいのが悩みどころです💦
(国際線仕様機) *...運用離脱中
JA303J JA304J JA305J JA310J JA312J JA315J JA317J JA320J JA321J
国際線仕様機はごくごくたまにシップチェンジで飛来しますがそれもごくごくたまに。今こそ需要減退の中再開した成田線に週1往復で投入されるようになったものの、普段は関空や中部、成田から近距離国際線に就航しているので、大阪近辺で国際線仕様機を確実に抑えるなら、関空がオススメですよ♪
最近では国内線運用にもっぱら従事しているのですが、羽田発着の地方路線がメインなので伊丹には滅多に飛来しません。
なお国際線機材はWi-Fi装着と退役が並行して進められていて、一体何機が残って何機が退役するのか読めません。
かつて多くの737-800の運航を受け持っていたJAL EXPRESS。JA307J以降の国内線仕様機はJAL EXPRESSが自社タイトルで運航していたので、むしろJAPAN AIRLINESロゴ機のほうが珍しかったくらいです。残念ながら2015年に本体と合併し、2018年に最後のJEXロゴ機が塗り替えられて完全に消滅しました。個人的にはこのカッコいい社名はお気に入りだったんですけどね…
・全日空737-800 *...SNJへ移籍
JA51AN JA52AN JA53AN JA54AN JA55AN JA56AN JA57AN JA58AN JA59AN JA60AN JA61AN JA62AN JA63AN JA64AN JA65AN JA66AN JA67AN* JA68AN JA69AN JA70AN JA71AN JA72AN JA73AN JA74AN JA75AN JA76AN JA77AN JA78AN JA79AN JA80AN JA81AN JA82AN JA83AN JA84AN JA85AN JA86AN JA87AN JA88AN JA89AN JA90AN
日航と比べて機数は少ないながらも伊丹発着路線の主力として運航されている737-800。こちらは捕獲は比較的捗りますがあくまで「比較的」です。日航より機体数が少ないとはいえ40機近いですからちょっとやそっとでは集まらないのが実情です。地方路線から幹線の補完もこなす737-800はおそらくその発着量の多さに驚かれるかもしれません。全日空傘下のANA WINGSが運航している場合もあります。これは機材ではなく便(クルー)の違いですので、外見上差異があるわけではありません。
またかつては2クラス仕様機とモノクラス仕様機の2つのコンフィグがありましたが、現在では2クラス仕様に統一されました(ただし総座席数が166席の機体と168席の機体がある)。
MRJ導入までの繋ぎとして導入された4機(JA87AN~JA90AN)はリース機で、ロゴの日の丸の位置や機種名の有無のほかウイングレットにもロゴが入るなどの違いがあります。またマニアックなところでいうとWi-Fiフェアリングの位置も若干違ったり。
また、従来塗装機にANAロゴ入りWLを装備した機体も出現しました(JA60AN※左のみ , JA70AN, JA71AN, JA72AN, JA77AN, JA79AN , JA80AN, JA81AN)。
このうちJA81ANについては主翼の塗装が変更されCSFFの外へウォークラインが引かれるという個人的に大変激アツな仕様になりました。
⑪ E190
・日航E190
JA241J JA242J JA243J JA244J JA245J JA246J JA247J JA248J JA249J JA250J JA251J JA252J JA253J JA254J
日航傘下のジェイエアが14機を運航するE190。後述E170のストレッチモデルで、E170と合わせると32機にも及ぶエンブラエルフリートは、伊丹発着機材でも絶大な勢力を誇ります。2日も行けば全機捕獲できるのではないかというほど見る機会は多いのが特徴です。ジェイエア自体が伊丹を拠点にしているのがその理由のひとつですね。E190ではクラスJのサービスが行われています。E190はオールエコノミーにすると定員は100人を超えるのですがここでクラスJを設定すれば客室乗務員は2人で済み(100席を超えると3名必要)、ついでにより多くの路線で上級クラスを設定できるので都合が良かったのかもしれませんね。
ちなみにジェイエアが運航するE190はE190-100STDという型です。E190は日本では他にマンダリン航空が日本発着国際線で唯一リージョナルジェットを運航していることで知られていますが、マンダリン航空が運航しているのはE190-100IGWという、ジェイエアとは少し違う型なんです。大雑把にいうと航続距離が延長されています。地味にバリエーション多いんですよねエンブラエル。
(追記:2022年にマンダリン航空はE190の運用を終了)
2022年12月からはWi-Fiサービスが始まり、10月あたりには装備が確認されていたJA245Jが初号機としてデビューしました。これより2年かけて全14機への装備が進められるそうです。
⑫ E170
・日航E170
JA211J JA212J JA213J JA214J JA215J JA216J JA217J JA218J JA219J JA220J JA221J JA222J JA223J JA224J JA225J JA226J JA227J JA228J
2008年からジェイエアのフリートに加わったE170。日本初のエンブラエル製ジェット機となりました。初期発注の10機に加えさらに7機を追加受領し、4年前、さらに1機追加されて18機体制で運航しています。予約登録にはJA240Jまであるので、もしかするとこれらの機体が導入されることもあるかもしれません。しかしメーカーであるエンブラエルが、E2シリーズの生産が軌道に乗り次第、E2化されないE170の生産を終了するとの情報もありどうなるか不透明です。
当初は小牧を拠点にしていたジェイエアは伊丹に拠点を移して運航していましたが、その後JAC路線にも就航することになります。JACの離島路線ジェット化をジェイエアのE170で行うことにしたんですね。そんなわけでE170は少し伊丹から離れたところで活躍するようにもなりました。
そういえば先程E190のところで細かい型式のことを書きましたがE170にも、もちろんそういうのはあります。ジェイエアが運航するのはE170-100STDというタイプです。日本でもう1社E-Jetを運用するFDAも(E175も含め)このタイプを運用していますが、JA04FJだけはE170-100SUというタイプです。これはE170の航続距離延長型E170LRの最大座席数を76席にしたものです。うーん細かい…
ちなみにIATAの発言としてリークされた後継機選定問題ですが、E170こそ更新時期が近いながらE190はまだ新しいだけに中の人は半信半疑です。
⑬ CRJ700
・アイベックスCRJ700 *...運用離脱中
JA05RJ JA06RJ* JA07RJ JA08RJ JA09RJ JA10RJ JA11RJ JA12RJ JA13RJ JA14RJ
2020年現在日本で唯一のCRJオペレーターであるアイベックスエアラインズが10機を運航しています。福岡や仙台といった路線に、全日空とのコードシェアで運航しています。CRJはかつてジェイエアが短胴型を運航していたのですがこちらは既に退役しています。実はアイベックスも短胴型を持っていましたがジェイエアと同じ年に退役しています。CRJ700はテイルコーンや尾翼の形、主翼の大きさが違うため短胴型と比べて別機種ではないのかというような印象を受けます。またアプローチしてくる際に機首上げなのもCRJ700の特徴です。CRJ700からは前縁スラットが装備されたので機首上げでのアプローチが可能になったんですね。ちなみにCRJのベースはチャレンジャー(CL600)というビジネスジェットで、正式な型式名もCL600系統の名前がついています。CRJ700はCL600-2C10、CRJ100/200はCL600-2B19…といったかんじですね。
しばらくは10機体制が続いていたもののJA06RJが2022年の4月に離脱、2023年に2月に仙台で社名・レジの塗りつぶしが確認されました。新しいレジは未確認ですが売却の可能性が高いと見られます。
⑭ ATR42-600
・日航ATR42-600
JA01JC JA02JC JA03JC JA04JC JA05JC JA07JC JA09JC JA10JC JA11JC
ATR42は、日航傘下の日本エアコミューター(以下JAC)が7機を導入(当初の予定。後に2機が追加された)し、鹿児島発着路線の他に、伊丹発着の但馬線、屋久島線に投入しています。この他、伊丹発着路線には投入されていませんが長胴型のATR72も2機が在籍しています。こうして11機が導入されたわけですが、いくらなんでも少なすぎると思ったのではないでしょうか。JACはSaab340BとDHC8-Q400を各11機ずつ、計22機保有していたので、何をどうもっても11機ではサーブの置き換え分でしかないはずです。ところがどっこい、足りてしまうんですね。それはなぜですか。離島路線をジェット化したからです。ジェットの方が速いし、乗客としての一般論ではプロペラよりもジェットのほうが人気ですよね。なのでSaab340BやDHC8-Q400の退役のタイミングでできる路線はジェット化してしまおう、ということになったわけですね。
さて、合点がいった人もいるかもしれませんね。そこにアサインされたのがジェイエアのE170、というわけです。するとE170で運航していた伊丹発着路線に空白ができてしまうではないか。だからE190を導入したのです。しかもそのタイミングでCRJも退役が進んでいたのでE190はその後継機としても丁度良かったのです。E190の項でも述べたようにE190ではクラスJのサービスも行えるようになるわけですから機材更新もサービス向上も一気にできた(機材もエンブラエル社製に統一できる)わけです。機材計画は複雑ですがそれらが繋がった時、とても楽しいですよね☆
・天草エアライン ATR42-600
JA01AM
DHC8-Q100の後継機として導入された機体。九州以外で天草エアライン(以下AHX)が見られるのはここ伊丹だけ。2010年までは神戸、それより前には松山にも飛んでいました。このエアラインはただ1機で天草と熊本、福岡、そして伊丹という近距離路線フライトを1日計10レグフライトします。先代のDHC8-100は "世界の" DHC8オペレーターで1位2位を争うほど着陸回数が多かったそうです。ちなみにその1位2位を争っていたというその相手は、オリエンタルエアブリッジなんだそうです💦
⑮ DHC8-Q400
・全日空 DHC8-Q400
JA841A JA842A JA843A JA844A JA845A JA846A JA847A JA848A JA849A JA850A JA851A
JA852A JA853A JA854A JA855A JA856A JA857A JA858A JA859A JA460A JA461A JA462A JA463A JA464A JA465A
DHC8-Q400は全日空が伊丹のために導入したといっても過言ではない機種です。元々伊丹はその騒音が原因で裁判になることがよくありました。そのため3発機以上の乗り入れが禁止されているのは有名ですが、同じような理由でプロペラ機枠というものが設けられています(BランでW2からインターセクションディパーチャーを行うのも、関空を新たに作って国際線がそこに移転したのもこの関係ですね)。それに適応するのはまさにQ400ということになります。Q400はよく「小さい」「プロペラ」という理由であまりいいイメージを持たれないですが、それは裏を返せばそのコンパクトさゆえに機動力に優れているということにもなります。Q400はそれまでのDHC8シリーズを一新した機種で、低騒音・高速性が売りになっています。6翅プロペラが低騒音に効果をあげ、かつそのスピードはプロペラ機ながらジェット機同様と言っても良い快速性を誇り、しかも静かで燃費もいいというまさにいいことづくめな機体なんです。
従来のジェット機より低騒音で21%も燃費を削減できる、つまり環境にやさしい、ということをアピールするためのエコボン塗装は2018年までJA856A~JA858Aの3機に施されていました。トリトンブルーとモヒカンブルーのラインを緑に置き換えて、エンジンにもECO Friendly Airlineの文字を入れてアピールしました。ちなみにエコボンは「エコ」と仏語で "良い旅を" を意味する「ボンボヤージュ」のボンなんだそうです。少なからずボンバルディアも掛けているとは思いますが…
いやはや、長く書きすぎてしまいました。最初から最後まで読んで下すった方はいらっしゃるのかしら。
今回はただの説明だけではなく、豆知識(無駄知識?)も織り混ぜてみました。
この文が皆さんの空港でのウォッチングを楽しくするモノであったなら嬉しい限りです。